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体格ほぼ同じ…蛍 “和製マスケラーノ”へ走力UPを!

[ 2014年7月20日 05:30 ]

<C大阪・横浜>前半、パスを出すC大阪・山口(左は斎藤)

J1第15節 C大阪2―2横浜

(7月19日 ヤンマー)
 C大阪の山口にとっては反省点の残る90分だった。前半は先制ゴールの起点となり、斎藤の突破を止めるなど体を張った守りも光った。ところが後半はカウンターの対応に苦しみ失点を重ねた。

 日本の敗退後、W杯を見ながら「日本にもこういう選手がいたら」とため息をつくことがあった。しかしロッベンのスピードや、ノイアーのスケールの大きさは生来の資質だから「ないものねだり」と諦めるしかなかった。ただ中には日本人でも近づけるのではないかと思える選手もいた。

 アルゼンチンのボランチ、マスケラーノもその一人だ。1メートル71でずぬけた身体能力はない。風貌はさえないおじさん。それなのにピッチではスーパーマンになる。危ない場面に顔を出し、DFラインに入ってラインを操る。準決勝ではロッベンと競り合いシュートを阻止した。貢献度はメッシより上だったと思う。

 山口にはそんな選手になってほしい。体格(1メートル73)はほぼ同じで1対1の強さも備えるが、足りないところもある。W杯の平均走行距離(90分)を比べるとマスケラーノが10・594キロで、山口が9・951キロ。まず走力を上げることが必要だ。状況を見極め、的確なタイミングで相手に詰める判断力も磨きたい。

 W杯敗退後、山口は「個の力が全然足りない。もっとダイナミックな、運動量のあるボランチになりたい」と語った。4年後“和製マスケラーノ”としてロシアのピッチに立つことを期待している。

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