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FWで使って!岡崎 新生日本代表では最前線こだわる

[ 2014年7月16日 05:30 ]

笑顔でドイツへと出発したマインツの日本代表FW岡崎

 マインツの日本代表FW岡崎慎司(28)が“ストライカー一本”を宣言した。所属クラブに合流するため15日に成田発の航空機で渡独。W杯で24年ぶりに優勝したドイツ代表に刺激を受けており、日本代表でもFWで勝負していく覚悟だ。W杯決勝で決勝点を決めたMFマリオ・ゲッツェ(22=バイエルンM)のように、勝負どころで活躍できる選手になることを目指す。シャルケのDF内田篤人(26)、ケルンのFW大迫勇也(24)もドイツに向けて出発した。

 1次リーグ敗退で失意の帰国となった6月27日から18日。前向きになったり沈んだりする日々を過ごし、岡崎は決意を固めた。「サイド(のMF)だと限界を感じた。日本が勝つには、いつも得点を取れる位置にいるべき」。そう言い切った表情は晴れやかだった。

 昨年のコンフェデ杯ブラジル戦などで1トップを務めたが、ザックジャパンでの主戦場は右MFだった。今回のW杯でFWで起用されたのは1次リーグ第2戦のギリシャ戦のわずかな時間だけ。昨季、日本人最多のシーズン15得点をマークした所属クラブでも序盤はポジションが定まらなかった。「どこでもできる」と当時のトゥヘル監督に伝えたことが要因だっただけに、「これからは“FWでやりたい”と言う」とヒュルマンド新監督には自分の考えを主張していく覚悟を示した。

 ストライカーにこだわる理由。それは6大会ぶりにW杯を制したドイツ代表と無縁ではない。ブンデスリーガに移籍して約3年半。自身は1次リーグのコロンビア戦で2大会連続のゴールを決めたが、幾多の勝負を繰り広げてきたライバルたちが決勝トーナメントで喜ぶ姿をテレビを通して見て、悔しさが込み上げた。「そういう(選手と同じ)場所でできるのは誇り」とあらためて“世界最高リーグ”でプレーしていることを実感。さらに優勝を決めるゴールを挙げたゲッツェを引き合いに出し「あそこで決める選手がいれば強い。ああいう選手になりたい」と自分に足りない部分を口にした。具体的な今季の目標は掲げなかったが「チームを勝たせるために、どんな時でも得点を取れる選手になる。4年間で突き詰めたい」ときっぱり。早くもW杯ロシア大会を見据え、昨季以上の得点数を見据えた。

 「限界を突破できればさらに飛躍できる。“このポジションで使ってほしい”という気持ちがFWは大事。こだわりたいし、それが代表にもつながっていくと思う」。帰国後しばらくは休養に充てていたが、今月9日からは自主トレを再開した。世界一のリーグでFWとして得点感覚を磨き、就任間近のアギーレ新監督の下では真のエースストライカーになる。

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2014年7月16日のニュース