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ブラジル 歴史的大敗にサポーター同士が衝突…デモ再燃懸念

[ 2014年7月9日 08:25 ]

ブラジルが敗れ、ガックリとうなだれるブラジルのサポーター(AP)

 サッカー・ワールドカップ(W杯)ブラジル大会準決勝で8日、ドイツに歴史的な大敗を喫したブラジル。悲願の開催国優勝を逃し、国全体が落胆ムードに包まれた。まさかの展開にサポーター同士の衝突も起き、デモ再燃を懸念する声も上がった。

 試合会場の南東部ベロオリゾンテの競技場はブラジルのサポーターが9割超を占め、負傷のエースFWネイマール選手を欠く布陣に対し声援を繰り返し、スタンドはカナリア色に染まった。

 だが、ブラジルが立て続けに失点すると、サポーターたちは頭を抱えぼうぜん。号泣する少年の姿もあり、応援の声はぴたりと止まった。敗色濃厚で前半途中から帰途に就く人も。後半は1割に満たないドイツのサポーターの声援がスタンドを包んだ。試合終了後には肩を落とすブラジル代表選手に罵声を浴びせるブラジル人が目立った。

 リオデジャネイロや北東部レシフェのパブリックビューイング(PV)会場ではサポーター同士が衝突、観戦者が逃げ出し、治安部隊が催涙弾で鎮圧する騒ぎも。

 競技場で観戦していたブラジル人女性、エリカ・モデストさん(32)は「これほど屈辱的な負けは誰も予想していなかった」と言葉を失った。ブラジルの勝ち上がりとともにW杯に反対するデモは沈静化していたが、地元報道によると、サンパウロでは、怒って国旗を焼く人々も。ブラジル人記者は「敗戦の怒りで、デモが再び起きる可能性もある」と指摘した。(共同)

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2014年7月9日のニュース