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独、準決勝前に心理戦…「荒っぽい」ブラジルを口撃、審判けん制

[ 2014年7月8日 06:45 ]

準決勝に向けた練習で、シュバインシュタイガーに指示を出すレーブ監督(AP)

W杯準決勝 ドイツ―ブラジル

(7月8日 ベロオリゾンテ)
 24年ぶりの世界一を目指すドイツが準決勝ブラジル戦を前に、ラフプレーを厳格に取り締まるようアピールした。レーブ監督が6日、ドイツのテレビインタビューで「ブラジルにはテクニシャンもいるが、彼らは他のチームよりも荒っぽいプレーをして相手の攻撃をつぶそうとしている」と訴えた。

 ブラジルの荒っぽさはデータにも表れている。8強進出チームでファウル96は最多。警告10も守備の時間が長かったコスタリカの12に次いで2位と、ファウル57、警告4のドイツと大きな差がある。準々決勝コロンビア戦は終盤にFWネイマールが“膝蹴り”を受けて大会からの離脱を強いられたが、ブラジルも相手MFハメス・ロドリゲスらを再三倒し、今大会最多の1試合31ファウルを記録した。MFシュバインシュタイガーは「健全ならばハードなプレーも賛成。だが、ブラジルのファウルは度を超えている」と指摘。華麗さを欠く今大会の王国を「ブラジルは魔法使いばかりじゃない。ハードタックルも試合の一部で我々も気をつけないといけない。審判もね」と皮肉った。

 主審はメキシコ人のマルコ・ロドリゲス氏に決まった。主審を務めるのは今大会3試合目で、1次リーグのウルグアイ―イタリア戦では足の裏を相手に向けて蹴ったイタリアのDFマルキジオを一発退場させた一方、ウルグアイのFWスアレスの“噛(か)みつき”を見逃している。一度ケチのついた審判に会場を埋め尽くす地元ファンがプレッシャーをかけることは十分に考えられる。02年日韓大会決勝の雪辱を期す一戦。レーブ監督は10年W杯でMFバラックを欠いたドイツが一致団結して3位に入った例を挙げ「ネイマール不在の方がブラジルは難しい」と話したが、最も恐れているのは開催国のラフプレーが見逃される雰囲気かもしれない。

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2014年7月8日のニュース