アギーレ全権監督で立て直し 代表異例「強化部門の権限」要求

[ 2014年7月4日 05:33 ]

日本代表次期監督候補として交渉中のアギーレ氏(ゲッティ)

 日本サッカー協会が日本代表の次期監督候補として一本化し交渉を進めているメキシコ人のハビエル・アギーレ氏(55)が、ピッチ内外の「全権」を掌握する可能性が出てきた。複数の関係者によれば、アギーレ氏は日本協会に対して異例となる強化部門の権限も求めていることが判明。条件面などの交渉は順調に進む中、正式サインに向けた最後の「争点」となっている。

 アギーレ氏は4年間、日本に骨をうずめる覚悟で交渉に臨んでいた。次期日本代表監督としてオファーを受けている同氏が日本協会に対し、18年W杯ロシア大会までの「4年契約」と「強化部門の権限」、つまり技術委員長の“兼任”を要望していることが判明した。過去に例のないピッチ内外の全権を掌握し、W杯で惨敗した日本代表を一から立て直すつもりだ。

 もちろん日本協会側も簡単には首を縦に振れない。当然、W杯ロシア大会を見据えた契約となるが、従来通り単年契約をベースに延長オプションの締結を目指している。ザッケローニ監督の「後任人事」を最後に原専務理事が兼任していた技術委員長職も解かれるが、従来通りポストを置く方針は変わらない。今後の交渉過程でどこまでアギーレ氏の構想をくみながら、互いの接点を見いだせるかが争点となる。

 1日の技術委員会では早速、アギーレ氏の考えを踏まえ、新技術委員長は監督決定後に決める方針となった。当初、鹿島の鈴木満常務取締役強化部長らが候補に挙がったが固辞。元日本代表DF宮本恒靖氏を推す声もあったが、新技術委員長は決定に至っていない。今後は監督と選手、協会とのパイプ役としてだけでなく、アギーレ氏の考えを十分理解し、右腕となれる人材を置く。新体制は親善試合のマッチメークや合宿地選定に至るまで、従来より監督の意向が強く反映されることは間違いない。

 1次リーグ敗退を喫したW杯ブラジル大会では、第2戦のギリシャ戦を終えた後、原専務理事がパワープレーの是非をめぐり、ザッケローニ監督に進言。協会幹部がW杯期間中に現場介入するという異例の事態に発展、チームの失速を象徴する一コマとなった。同じ轍(てつ)は踏まない。より強固な一枚岩として4年後のロシアを目指す。

 関係者によれば推定年俸約2億円を基本とした条件面、コーチ人事などに大きな隔たりはなく、アギーレ氏は就任にも前向きという。強化部門の権限についても両者の目指す最良のバランスで折り合いが付けば交渉は一気に進む。日本サッカーの未来と全権を指揮官に託した新生日本代表誕生へ、いよいよカウントダウンが始まる。

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