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ハメロド 4戦連発!初8強導くボレー「聖地で決めたいと」

[ 2014年6月30日 05:30 ]

この日2点目を挙げ“ドヤ顔”のロドリゲス(左から2人目)(ゲッティ)

W杯ブラジル大会決勝トーナメント1回戦 コロンビア2―0ウルグアイ

(6月28日 リオデジャネイロ)
 決勝トーナメント1回戦が28日(日本時間29日)に行われ、コロンビアが2―0でウルグアイに快勝して初の準々決勝進出を決めた。MFハメス・ロドリゲス(22=モナコ)が前半28分に胸トラップから反転して左足を振り抜くスーパーボレー弾を決めるなど4戦連発となる2得点で貢献。5得点で得点ランク単独首位に立った。コロンビアは7月4日(同5日)の準々決勝で開催国ブラジルとの南米対決に挑む。 
【試合結果 決勝T&日程表】

 次世代のスーパースター誕生だ。コロンビアのハメス・ロドリゲスが2得点で8強に貢献。「マラカナンでゴールを決めたいと思っていて決められた。初めてベスト8進出を果たしたが、もっと前に進みたい」。あどけなさが残る端正なマスクの22歳が、聖地で強烈なインパクトを残した。

 美しすぎるボレーがさく裂した。前半28分、ゴールを背にした胸トラップでボールの勢いを殺すと、反転して左足を一閃(いっせん)。シュートはバーをかすめ、ゴールに吸い込まれた。今大会屈指のスーパーゴールで先制すると、後半5分は利き足ではない右足ダイレクトで追加点。40分に退く際には約7万4000人の観客から割れんばかりの拍手が湧き起こった。

 才能を開花させた。今季モナコではフランスリーグ最多の12アシストを決め、リーグ公式サイトでは「パス王子」と紹介される。しかし、今大会では絶対的エースのファルカオを左膝負傷で欠くコロンビアの得点源として大活躍。放った計15本のシュートのうち、14本が枠内シュートと抜群の技術を誇る。ペケルマン監督も「重責を背負ったことで成長した。間違いなく、このW杯はハメスの大会になる」と強調。1次リーグ日本戦でも1得点2アシストをマークした若き司令塔は、4戦連続5得点で得点王争いの単独トップに立った。

 90年イタリア大会でコロンビアを16強に導いた金髪アフロの元10番バルデラマ氏は「10年待ち続けた私の後継者」と称賛。バルデラマのパスとファルカオの決定力を兼ね備えた進化系10番に、敵将タバレス監督も「マラドーナ、メッシ、スアレス、ハメス・ロドリゲスは天賦の才」と脱帽だ。28日の英紙デーリー・メール電子版は「メッシ、C・ロナウドに続くスーパースター」と報道した。

 昨季ポルト(ポルトガル)から4500万ユーロ(約62億円)でモナコに移籍。本人は「世界最高峰のリーグの一つであるスペインリーグでできればプレーしてみたい」と話し、バルセロナやRマドリード移籍の可能性も浮上してきた。29日付の英紙デーリー・エクスプレスはマンチェスターUが興味を示していると報じた。コロンビアは準々決勝でブラジルと対戦。恐るべき22歳が王国の至宝ネイマールから主役の座を奪うかもしれない。

 ◆ハメス・ロドリゲス 1991年7月12日、コロンビア・ククタ生まれの22歳。14歳でエンビガド(コロンビア)でプロデビュー。バンフィエルド(アルゼンチン)に渡り、リーグの外国人最年少記録となる17歳で出場した。10年ポルト加入。12年モナコ移籍。11年U―20W杯出場。同年10月11日のボリビア戦で代表デビュー。国際Aマッチ通算26試合10得点。1メートル80、60キロ。家族はダニエラ夫人と長女サロメちゃん。同夫人はGKオスピナの妹。

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