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マラカナン決勝に85歳男性招待 母の看病で「悲劇」見逃す

[ 2014年6月29日 05:30 ]

 FIFAは27日、64年前の「マラカナンの悲劇」を見ることができなかったブラジル人男性を、同じリオデジャネイロのマラカナン競技場で行われるW杯ブラジル大会決勝(7月13日)に招待すると発表した。

 男性は85歳のジョエディル・サンチョ・ベルモンテ氏で、50年W杯ブラジル大会決勝リーグ最終戦ブラジル―ウルグアイ戦のチケットを持っていたが、病気の母を看病するため観戦に行かなかったという。ベルモンテ氏はFIFAが来年新しい博物館を建てると聞き、未使用のチケットを寄贈したいと申し入れたところ、決勝のチケット3枚を贈られることが決まった。

 約20万人が詰めかけた当時の試合はウルグアイが2―1で勝ち、地元ブラジルの初優勝を阻止。自殺者やショック死する人も出たため「マラカナンの悲劇」と呼ばれる。その数日後に母を亡くしたベルモンテ氏は「行かなくてよかった」と振り返ったが、「今度はブラジルに勝ってほしい。リベンジするところを見たい」と話した。

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2014年6月29日のニュース