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セザール止めた!ブラジル 死闘PK戦を制し準々決勝進出

[ 2014年6月29日 04:03 ]

<ブラジル・チリ>PK戦で好セーブを見せたブラジルGKジュリオ・セザール(AP)

W杯決勝トーナメント1回戦 ブラジル1―1(3―2)チリ

(6月28日 ベロホリゾンテ)
 サッカー・ワールドカップ(W杯)は28日、16強による決勝トーナメント1回戦が始まり、1次リーグA組を1位で突破し、史上最多6度目の優勝を目指す開催国ブラジルがB組2位のチリと対戦。1―1のまま突入したPK戦を3―2で制し、準々決勝進出を決めた。
【試合結果 決勝トーナメント】

 ブラジルはMFフェルナンジーニョが今大会初先発。1次リーグ3戦全てに先発したMFパウリーニョに代わってMFグスタボと2枚で中盤の底に入った。

 一方、チリは故障明けでコンディションに不安を抱えている大黒柱のMFビダルが先発復帰。サンパオリ監督が「彼は全然100%ではないがブラジル戦には出る」と前日会見で明言した通り先発からの起用となった。

 試合は開催国ブラジルが大観衆の応援を背に幸先よく先制。前半18分、左CKのチャンスからFWネイマールが入れたボールをDFチアゴ・シウバがヘッドで後ろへそらすと、DFダビド・ルイスが相手DFと競り合いながらも押し込みネットを揺らした。

 しかし前半32分、自陣深くからのスローインをFWバルガスにカットされ、ゴール前のFWサンチェスへ。これを冷静に右足で決められあっさり同点を許す。

 追いつかれたブラジルは攻勢を仕掛け相手ゴールに迫るが勝ち越し点は生まれず。同42分のDFダニエウ・アウベスの強烈ミドルもGKブラボの好守によって阻まれた。

 後半に入るとブラジルに最初のビッグチャンス到来。同10分、左からのクロスをFWフッキが胸トラップし左足でシュート。キックはボールを確実にミート出来なかったが、飛んだコースが良くコロコロと左隅へと転がりこんだ。しかし主審はゴールを認めず。フッキのトラップ時にハンドがあったと逆にイエローカードを提示した。

 その後も攻め続けたブラジルだったが、GKブラボを中心としたチリの固い守備を崩せないまま後半終了のホイッスル。決勝トーナメント1回戦は初戦から延長戦突入となった。

 互いに疲労の色が隠せず延長前半は動きなく終了。ブラジルはFWフッキが動きの少ない攻撃陣のなか孤軍奮闘するもゴールは奪えず。逆に終了間際にはFWピニージャのシュートがポストを直撃し命拾い。死闘は120分で決着つかずPK戦までもつれた。

 ブラジルはGKジュリオ・セザールが神がかり的セーブで2本止め流れを引き寄せると、2―2で迎えた5人目のキッカーFWネイマールが強烈なプレッシャーにも負けずネットを揺らす。そして最後のキッカーとなったDFハラが右ポストに当て枠の外へ。ブラジルが辛くも準々決勝進出を決め、スタジアムは大声援に包まれた。

 PK戦で5人目に蹴ったエースのネイマールは、決着がつくとひざまずいて涙を流した。「子供のころからのいろいろな思いがよみがえって、うれしくて泣いた」と語った。

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