×

ミュラー、驚異の決定率!シュートわずか7本で4得点

[ 2014年6月28日 05:30 ]

先制点となるミドルシュートを放つドイツ代表のミュラー(AP)

W杯1次リーグG組 ドイツ1―0米国

(6月26日 レシフェ)
 ドイツのFWミュラーはチャンスを逃さない。0―0の後半10分、右サイドからのクロスに頭で合わせたDFメルテザッカーのシュートは相手GKに大きくはじかれた。ボールはペナルティーエリアの外にいたミュラーの目の前へ。前回大会の得点王がダイレクトに振り抜いた右足のシュートはゴール右隅に吸い込まれた。

 「ボールが自分の方に転がってきたから、ボールと(右)ポストに集中して、思った通りに蹴った。ただそれだけだ」

 本人はあっさりと振り返るが、右足の内側で丁寧に捉えて、コントロールしたシュートは絶妙。これが雨中のG組頂上決戦を制し、ドイツを16大会連続1次リーグ突破に導く決勝のゴールとなった。

 抜群の嗅覚とゴール前での冷静さで、今大会も得点を量産している。初戦のポルトガル戦のハットトリックに続く4点目で、得点ランキングではネイマール(総シュート数11)、メッシ(同13)に並ぶトップだ。そして驚くべきは決定率。前戦のガーナ戦で5針縫う裂傷を負った右目横にテープを貼ってプレーしたが、影響はない。この日はシュート2本で1点、今大会はシュートわずか7本で4点を荒稼ぎしている。

 W杯通算では9戦9点で、8点のマラドーナらを超えた。「爆撃機」と呼ばれた同姓のゲルト・ミュラーの14点(歴代3位)、歴代1位タイの同僚クローゼの15点も見えてきた。そのミュラー氏はドイツ紙ビルトで「歴代記録をつくるのは間違いない。(24歳の)彼にはあと2、3大会あるのだから」と太鼓判を押している。

 試合後、レーブ監督はかつてドイツを率いた米国のクリンスマン監督と握手を交わした。師弟対決を制した指揮官は「引き分けで十分だったわけだが、やはり勝ちたいという思いが強かった。ミュラーは何でも簡単にこなす。我々にとって貴重な存在だ」と殊勲の点取り屋を称えた。

 ≪1試合1得点≫ドイツFWミュラーが決勝ゴール。今大会4点目で得点ランクトップに並んだ。これでW杯通算9試合に出場で9得点と1試合1得点のペース。W杯の1試合平均得点ランク(表)を見るとコチシュ(ハンガリー)の2.20点が歴代トップで、1点以上は過去に6人。現時点ではミュラーは5位タイにランク。ビエリ(イタリア)以外は40年以上前の記録で、最近の中ではミュラーの決定力の高さは際立っている。

続きを表示

この記事のフォト

2014年6月28日のニュース