日本敗退の教訓「世界の中での立ち位置は大会前に知っておくべき」ということ

[ 2014年6月26日 16:43 ]

<日本・コロンビア>コロンビアに完敗し、肩を落とす本田(中央)ら日本代表イレブン

 日本は1次リーグ第3戦で、コロンビアに1-4で敗れて1次リーグ敗退が決定した。コロンビアが決勝トーナメント進出を決めていたため、メンバーを8人入れ替えたが、レギュラーを虎視たんたんと狙っている選手のモチベーションは高かった。日本も前半は良い入りで、前への動き出しや、DFラインの裏への飛び出しなど、ゴールのにおいがあったが、カウンターからPKを決められてしまった。

 1次リーグの3試合を通じて、縦の軸が定まらなかったのは痛手だった。1トップ、ボランチ、センターバックが毎試合のように代わり、この試合もボランチに青山が入った。前線にいいフィードをして攻撃の起点になり、いい出来だったが、軸が固定できないとチームに安定感がでない。さらに、相手に個の部分も研究されて、本田にきっちりマークを着けられたことで攻撃力が抑えられた。

 教訓となったのは、「世界の中での立ち位置は大会前に知っておくべき」ということ。大会に入ってから知ったのでは遅い。世界との差が大きく見えたのは、守るときはガッチリ守り、攻撃に転じるときは一瞬でフルパワーで行くといった部分など。1対1の守備についてはかねてからいわれている。さらに、ストライカーは前に行く迫力もあるが、守るときもすごい勢いで相手を追いかけ、守備イコールDF陣という概念はない。日本が自分たちの立ち位置を感じながら初戦から3試合戦ってきたら、違った結果になったかもしれない。4年前と違って海外でプレーする選手が多く、やれるという気持ちと現実の間にギャップがあったのかもしれない。

 日本の目指す方向性はまちがっていない。前半はいい部分も出ていたことが証明だ。そして、強豪でも初戦を落としたり、結果を出せないと後々まで響くということ。大きな大会で結果残すためには、初戦の入りと結果が重要だということを再認識させられた。(小倉勉=ヴァンフォーレ甲府コーチ、元日本代表コーチ)

 ◆小倉勉(おぐら・つとむ)1966年(昭41)7月18日生まれ、大阪府出身の47歳。天理大卒業後に渡独し、ブレーメンのユースなどを指導。帰国後、92年から市原(現J2千葉)で育成部やトップチームのコーチ、強化スタッフなどを歴任した。06年からイビチャ・オシム監督、08年からは岡田武史監督の下で日本代表コーチを務め、10年W杯南アフリカ大会で16強入り。12年ロンドン五輪では関塚隆監督の下でコーチを務めて4強入りを支えた。五輪後の12年9月からJ1大宮でコーチ、テクニカルダイレクターを務め、13年8月から監督。14年からJ1甲府でヘッドコーチを務めている。

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