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香川 初のW杯で輝けず「メンタリティーの大切さ痛感」

[ 2014年6月26日 05:30 ]

<日本・コロンビア>後半、シュートを外し悔しがる香川

W杯ブラジル大会1次リーグC組 日本1―4コロンビア

(6月24日 クイアバ)
 ベンチの横であおむけになった。クイアバの夜空を見上げる。後半40分、交代を告げられ、何も残せないまま香川の初めてのW杯は終わった。「悔しかったし、これで終わりかと思うと寂しかった。周囲の期待も凄く感じていたし、申し訳ないです」。押し寄せる絶望感。残り時間、両足を投げ出し、ピッチ上を見つめるだけだった。

 「W杯の女神」はまたも香川に冷たかった。守勢に回りシュート0本に終わった初戦。第2戦では先発から外された。迎えた運命のコロンビア戦。前半26分には大久保が頭で落としたボールを右足で強烈なシュートを放つなど、らしさは見せたが、体の切れ、スピードとも本来の香川には程遠かった。

 「今、すぐに振り返るのは難しい。ここを目標にして来たんで。W杯という4年に一度の大会で自分たちのサッカーを出し切る、そのメンタリティーの大切さを初戦から痛感させられた」

 4年前、サポートメンバーとして帯同。W杯のピッチには立てなかった。その悔しさを原動力に変え、ドイツ、英国で飛躍を遂げた。背番号10を託され、文字通りエースとなった。だが「W杯に懸けてきて…。4年間、長くは感じなかった。中身は濃かったですけど」。W杯からは再び、大きな試練を与えられた。

 「(4年後は)分からない。なかなか、切り替えが難しい、整理ができていない。でも自分のキャリアは続くし、やっぱり前に出て、勇気を持って戦わないとこういう舞台では勝てない」

 29歳で迎える18年W杯ロシア大会。今はまだ、無力だった自分と向き合うこともできない。でもきっと大きくなって帰って来る。この4年間がそうだったように。 

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