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合流から1カ月…大久保「チームのスタイルが最後まで分からなかった」

[ 2014年6月26日 09:12 ]

<日本・コロンビア>前半、オーバーヘッドシュートを放つ大久保(右)

W杯ブラジル大会1次リーグC組 日本1―4コロンビア

(6月24日 クイアバ)
 大敗を告げる笛が響くと、大久保はピッチに正座してしばらく動けなかった。5月12日にW杯メンバーにサプライズ選出されてから43日。あまりにも早い終戦に「最初の2試合に比べてチームとして前から行く気持ちは出せた。最初からこれをやっていれば…。それしかない。点を取りたかった。悔しい外し方をした」と唇をかんだ。

 ようやく希望が通った。サプライズ招集から6試合目にして初めて1トップで先発。前半9分に鋭い切り返しでDFをかわして左足シュートを放てば、前半36分には内田のクロスをオーバーヘッドで狙った。後半14分に長友のクロスを頭で合わせきれないなど決定機を逃したが、切れ味鋭いプレーは光った。

 合流から1カ月余り。試合後はチームに短期間しかいなかったからこその本音も出た。「このチームに入ってから選手の距離感が遠いとずっと感じていた。試合でも紅白戦でもみんなスッキリしていない感じ。このチームのスタイルが何なのか最後まで分からなかった」。初戦のコートジボワール戦前には左右MFにサイドに張るように指示を出すザッケローニ監督に「選手間の距離を近くした方がいい」と進言。チームを良くしようと必死に動いたが、最後まで歯車はかみ合わなかった。

 10年W杯南アフリカ大会後はオーバートレーニング症候群になるなど完全燃焼したが、今回は消化不良。「4年前とは全然、違う気持ち。個人的には全然やれると感じたし、それを確認できたことは良かった。また代表に入ることをモチベーションにやりたい」と18年W杯ロシア大会を目指すことを明言した。2大会連続でノーゴールに終わり、W杯通算7試合無得点。結果は残せなかったが、未勝利に終わったチームで孤軍奮闘し、記憶に残るプレーは見せた。 

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