これが現実…攻撃サッカーが露わにした日本代表の病巣

[ 2014年6月25日 14:34 ]

試合後、コロンビア代表のグアリン(右から2人目)に慰められる長友(AP)

W杯1次リーグC組 日本1―4コロンビア

(6月24日 クイアバ)
 3戦して、1分け2敗の勝ち点1――。これが日本の現実だ。

 コロンビアとの最終戦では、球を支配し、果敢に攻めた。その結果が、1―4の完敗である。

 しかも、相手のコロンビアは実に8人も先発を入れ替えていた。世界の壁がいかに高く、険しいものか、それを思い知らされる終幕だった。

 前半を1―1で終えたが、後半に3失点。途中出場の鬼才ハメス・ロドリゲスに、日本の守備陣が手玉に取られた。

 1対1はおろか、2対1、3対2の数的優位でも突破を許してしまう。リスクを冒せば、その分だけ、ツケを払わされるのも道理である。

 これでは、相手が10人でも数的優位を生かせない。総攻撃に踏み切れなかったギリシャ戦は、その悪例ではないか。

 コートジボワール戦の臆病な戦いぶりも、根っこは同じだろう。1対1の弱さが、リスクを冒す勇気にブレーキをかけていたのかもしれない。

 そして、勇気をもって挑んだコロンビア戦では大量失点。4年間にわたって、旗印に掲げてきた攻撃サッカーが、日本の病巣を露わにした。

 今大会は「1対1」がキーワードの一つになっている。守備側が1対1の接近戦で球を奪う場面が多いのだ。王者スペインを破ったオランダやチリが、そうだった。

 厳しいマンマーキングでフリーの選手をロックし、パスワークを寸断。肝心の数的優位を失ったスペインの面々は、次々と寄せ手に「食われる」はめになった。

 マーキングが有効なのも、1対1の勝負で互角に戦う力があるからだ。逆に言えば、相手の激しいマークを外す力を有したアタッカーは、圧倒的に優位に立てる。

 ネイマール、メッシ、ロッベンら1対1に強いドリブラーの活躍が際立つ一因だろう。時代は先へ先へと進んでいる。

 個か組織か、攻撃的か守備的か、ではない。個と組織を両立させ、攻撃的にも、守備的にも戦える。それが世界の舞台で勝ち抜く条件だろう。

 強者コロンビアの戦いぶりが、それを教えている。1対1の攻守に正面から向き合う。それが、再出発への第一歩か。(元週刊サッカーマガジン編集長・北條聡)

 ◆北條 聡(ほうじょう・さとし)1968年8月29日、栃木県生まれ。大学卒業後、93年にベースボールマガジン社に入社し、週刊サッカーマガジン編集部に配属される。日本代表担当、ワールドサッカーマガジン編集長を歴任し、W杯や欧州CLなどを取材。09~13年に週刊サッカーマガジン編集長を務めた。13年10月に退社し独立。現在はフリーとして活躍。

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