【オシムの提言3】組織で耐え忍びカウンターも日本らしい

[ 2014年6月24日 10:17 ]

ギリシャ戦の長谷部(右)

W杯ブラジル大会1次リーグC組 日本―コロンビア

(6月24日 クイアバ)
 1次リーグ最終戦の相手は強豪コロンビア。元日本代表監督のイビチャ・オシム氏(73)が、日本代表に日本人の特長を生かした戦い方を伝授した。

 「日本らしい攻撃的なスタイル」とよく言われるが、サッカーは相手がある競技だから、コロンビアにボールを持たれて、日本が守備的になる時間帯が長くなることも予想される。相手の力が上の試合では、当然そうなる。

 日本らしいスタイルとは、かならずしも攻撃的ということではない。日本人の特長を生かし、組織的かつアグレッシブ(積極的)にプレーを続けることだ。コロンビアの攻撃の圧力を組織の努力で耐え忍び、チャンスがあればカウンターという流れも、それは格上を相手にするときの日本らしいサッカーの一つだ。

 その際に、勇気を奮ってリスクを冒すことだ。多いとは言えないチャンスを結果に結びつけるためには、FWを前線で孤立させることなく、周りの選手が近寄ってサポートしたり、積極的に追い越して飛び出していく。ボールを奪われたときのコロンビアのカウンターも怖いが、最小限の守備的ケアをしつつ、コロンビアが嫌がる場所に走り込んだり、味方のためにスペースをつくる「おとり」になっていく。

 もちろん、リスクを冒すことと無謀な冒険は異なる。ここぞというタイミングで数をかけた攻撃を見せてもらいたい。

 荒れたピッチで、日本側もミスをするだろう。しかしミスを恐れてばかりではコロンビアのペースになる。コロンビアをリスペクトしつつも、恐れず、勇敢にプレーしたい。

 その際、「絶対勝たねば」という重圧をかけると、責任感の強い(時に強すぎる)日本人はどうしても動きが硬くなる。自分がヒーローになろうと考えると余計にそうなる。W杯でプレーしているということは、負担ではなく喜びのはずだ。

 今さらリラックスしろといっても簡単ではないだろうが、強い相手と対戦するときこそ普段通りの実力を出せるよう落ち着いて試合を始めたい。健闘を祈る。

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