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川島「勝つためにシュートを止めている」希望つなぐ完封

[ 2014年6月21日 05:30 ]

<日本・ギリシャ>好守を見せたGK川島

W杯1次リーグC組 日本0―0ギリシャ

(6月19日 ナタル)
 守護神・川島がゴールマウスに立ちはだかり、希望の糸をつないだ。日本が圧倒的に主導権を握る中、GKにとってリズムをつかみにくい展開。前半40分、DFトロシディスの強烈なシュートを左手一本ではじくと、後半15分にはCKにFWゲカスが頭で合わせたボールがゴール右を襲うが、ギリギリのセーブでゴールを割らせなかった。

 「自分は勝つためにシュートを止めている。やるべきことをやっただけ」。ギリシャのカウンターに守備陣が集中力を欠いた場面では、鬼の形相で何度も仲間を鼓舞した。攻撃陣を信じゴールを待ち続けた90分間。勝利は得られなかったが、完封という形で最低限の勝ち点1をつかみ取った。

 この4年間、本田や長友が理想を追求する中、常に現実と向き合い、提言してきた。「自分たちの良さは攻撃だけど、攻撃も守備もあるのがサッカー」。昨年10月の東欧遠征では、試合後にスタンドのサポーターにあいさつに行かなかった本田を叱責(しっせき)。誰にでも発言できる背番号1は、ピッチ内外で存在感を放ってきた。前から奪いにいくプレスがはまらず悪夢の逆転負けを喫したコートジボワール戦後には「我慢するときは我慢しないといけない」と状況によっては後ろに引く重要性を説いたのも川島だった。

 「勝つことが全て。自分たちのサッカーどうこうではなく、結果を残さないと何も得ることはできない」。それでもまだ、決勝トーナメント進出の望みは捨てていない。第3戦の相手は、ここまで2戦5発のコロンビア。奇跡を起こすべく、日本の守護神が強力攻撃陣を封じ込める。

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2014年6月21日のニュース