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ザック監督 数的優位でゲームプランに狂い…守り固めた相手を崩せず

[ 2014年6月20日 10:44 ]

<日本・ギリシャ>決め手を欠く攻めに厳しい表情のザッケローニ監督(AP)

W杯ブラジル大会1次リーグC組 日本0―0ギリシャ

(6月19日 ナタル)
 2戦目も勝てなかったザックジャパン。スポニチ本紙評論家の川本治氏(62)は前半38分にギリシャのカツラニスが2枚目のイエローで退場になり、日本が数的優位に立ったことがザッケローニ監督のゲームプランに狂いを生じさせたと指摘した。

 日本同様に初戦を落としているギリシャ。ザッケローニ監督の頭には堅守速攻が持ち味のギリシャでも、ある程度は攻めてくるという計算があったはずだ。だが、退場者を出したことで、川本氏には「ギリシャのサントス監督は引き分けもやむなしに方針転換したように見えた」という。「隙が見えたギリシャに退場者が出たことで逆にチームが(ゴールを守るという意識で)一枚岩になった」と戦い方に迷いがなくなったことで、日本は攻めがより限定される事態となった。

 後半から遠藤を投入することでボールを散らして、運動量が落ちた相手にサイドから攻めるサッカーは「ある程度、狙い通りにできていたと思う」と川本氏。だが、ギリシャに守備の意識が高まったことで、日本は最後まで崩し切れなかった。

 ザッケローニ監督が選手交代のカードを1枚残しながら、最後まで使わなかったことにも疑問は残る。川本氏は「ギリシャのような大柄な選手が多いチームにはドリブルで突破できる斎藤とかがより生きる」とし、後半アディショナルタイムに見せたパワープレーについても「もっと早い時間帯から吉田を前線に上げて3バックにするとか、何としても勝つんだという気迫を采配で示してほしかった」と指摘した。

 1次リーグ最終戦のコロンビア戦は勝利が必要な日本。1次リーグ突破に向けて、さらに崖っ縁に追い込まれた。

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