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消えたC・ロナ…世界一レアルの3人に起こった負の連鎖

[ 2014年6月18日 05:30 ]

勝利に喜ぶドイツ代表イレブンを背に悲しみの表情を浮かべるC・ロナウド(AP)

W杯1次リーグG組 ポルトガル0―4ドイツ

(6月16日 サルバドル)
 世界最優秀選手の誇りが傷つけられた。ポルトガルのC・ロナウドは前半8分に強烈な左足シュートを放つなど序盤こそ存在感を示したが、劣勢になるとともに試合から消えた。気温26度、湿度79%という高温多湿の過酷な環境下、いつもはきっちり整えられる前髪も力なく額に垂れていた。

 この日が代表112戦目で49得点しているエースだが、W杯に限れば06年ドイツ大会でのイラン戦(PK)と10年南アフリカ大会での北朝鮮戦での2得点だけ。今大会前も左膝を負傷し、コンディションに不安を残す。

 試合前は「十分な状態に回復した」と話しながら試合後は取材を拒否した。ベント監督は「フル出場したし、フィジカルの状態はいいと聞いている」と影響を否定した。

 W杯前年にバロンドール(世界最優秀選手)に輝いた選手がいる国は優勝できないジンクスがある。06年ロナウジーニョ(ブラジル)、10年メッシ(アルゼンチン)は優勝どころか無得点で大会を去った。10年からFIFAバロンドールと名前を変えた現在も呪いは継続しているのか…。「前半の45分で試合は事実上終わっていた」と指揮官が嘆いた通り、いきなり負の連鎖に見舞われた。

 前半11分、ジョアン・ペレイラがゲッツェを倒してPKを献上し、同32分にCKから2点目を失った。5分後、競り合いでペペの右手がミュラーの顔面に当たると、大げさに倒れた相手にいら立ったDFはさらに頭突きを見舞って一発退場。出場停止が3試合となる可能性が報じられている。

 ポルトガルがハットトリックを許すのはW杯で初、3点差以上の敗戦も4失点も初だ。そして負傷退場したファビオ・コエントランとH・アルメイダの復帰のメドは立たない。次への希望を探し出すことも難しいほどの敗戦。立て直すのは容易ではない。

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