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本田 ゴールが俺の仕事!2戦連発へ本能むき出し

[ 2014年6月18日 05:30 ]

バランスボールに座り、前を見つめる本田。左は柿谷

 俺の仕事はゴール!19日(日本時間20日午前7時)にギリシャとの1次リーグ第2戦を控える日本代表は16日(同17日)、ベースキャンプ地のイトゥで約2時間の調整を行った。14日のコートジボワール戦で先制点を奪った本田圭佑(28=ACミラン)は勝利につながる2試合連続ゴールに意欲を示した。負ければ敗退の可能性もある一戦。エースがザックジャパンを救う。

 本田がゴールへのこだわりをにじませた。コートジボワール戦から2日後に設定されたメディア対応。試合直後に取材エリアで足を止めなかったザックジャパンのエースは10分間にわたって質問に応じ「ゲームを動かすのは自分の役目ではないと思っている。当然ながら監督も自分自身に期待しているものではない」と訴えた。「自分はセンターバックでもボランチでもない。前の方でやれることは、やはり結果を残すこと」と強調した。

 米国合宿から「自分の得点が最優先ではない。ほかにも得点を取れる選手がいる」「今、求めるのは個ではない」と周囲との協調を優先させる発言が目立った。しかし、負ければ敗退の可能性もあるギリシャ戦を控えてギアをチェンジ。この日はトップ下としてのゲームメークよりも、自らがゴールを決めることへの執念を燃えたぎらせた。

 コートジボワール戦で前半16分にW杯2大会連続得点となる先制点を挙げながら、後半2失点して逆転負け。慎重な戦いでチームとしての攻撃的な姿勢が失われていたことに「相手の前線の選手をリスペクトし過ぎた。自分自身の良さを出し切れなかったことに悔しさがある」と反省は忘れなかった。それでも信念はぶれない。あらためて「理想を貫く。1本でも多くチャンスをつくり、取られても取り返す。そのスタンスを貫けば、俺らは絶対にやっていける。難しい状況も打開できる」と第2戦を見据えた。

 ピッチでチームとして力と結果を出すには入念な準備が必要になる。だが、コートジボワール戦で香川や長友らが過度の使命感から本来の力を発揮できなかったこともあり、本田は「日本人の良い部分が悪い場面で出てしまった。ぶっ飛んだアイデアだったり、逆にトゥーマッチ(過度)なリラックスとか、むしろそっちの方が必要」と独特の表現で指摘。08年北京五輪で1次リーグ敗退後に「日本人のメンタルのままじゃアカン」と髪の毛を金色に染めた男はチームメートにも日本人の殻を破るよう求めた。

 1次リーグ突破の条件に得失点差が絡む可能性もあり、ギリシャ戦は勝利だけではなく大量得点も望まれる。期待されるのは、まさにゴール。「相手の脅威になってチームを引っ張っていく」。日本を数多く救ってきた背番号4が、ゴールへの本能をむき出しにする。

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2014年6月18日のニュース