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左サイド崩壊で2失点…悔しい長友「相手のサッカーにはまった」

[ 2014年6月16日 08:38 ]

<日本・コートジボワール>後半、カルー(右)と交錯し、倒れ込む長友

W杯1次リーグC組 日本1―2コートジボワール

(6月14日 レシフェ)
 ザックジャパンの生命線「左サイド」が機能を失った。魔の2分間も左からだ。先制点を一瞬でフイにした後半19分と21分の2失点はいずれも左からのクロスに屈したもの。ボールの奪われ方が悪く、カウンターから自陣左に運ばれ、フリーでゴール前に上げられた。

 長友は「そこは悔しい。(香川)真司も引っ張り出されることが多くて…。数的不利な状況からクロスを入れられた」と険しい表情で振り返った。前半から果敢に攻め上がるサイドバックに対応しきれなかった。「相手サイドバックが(いつもの)自分のような形で来た。ラインも低く、相手に走らされて消耗されて。相手のサッカーにはまった」と完敗を認めるしかなかった。

 左サイドの長友、本田、香川のコンビネーションで相手を崩し、右サイドの岡崎が仕留めるのが日本が得意とする攻撃パターンだ。しかしタッチライン際の攻防で相手に主導権を握られ、流れるようなパスワークは影を潜めた。長友は両チームを通じて最長の11・257キロを走り上下動を繰り返したが、90分間で上げたクロスはわずか1本。長友から香川へのパスはわずか3本。その逆も6本にとどまった。長友のスローインから香川―長友―本田とつないだ先制ゴールの場面が唯一の見せ場。自慢の武器を封じられたザッケローニ監督は「相手の勝因はサイドで勝ったこと」と話した。

 世界的に全くの無名だった4年前とは違う立場でW杯に臨んだ長友。南アフリカ大会直後にイタリアへ移籍。現在は名門インテル・ミラノで不動のレギュラーとして活躍している。キャプテンマークを巻くこともある。大きな自信を付けて大舞台に帰って来た。「トップを目指している」と優勝を狙う決意も示していた。しかし、その初戦でつまずいた。「ギリシャ戦に向けて修正しないと」。長友は自らに言い聞かせるようにつぶやいた。

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2014年6月16日のニュース