×

“いい意味でファイトできる”大久保 1トップ争いで強烈アピール

[ 2014年6月7日 13:11 ]

<日本・ザンビア>後半ロスタイムに勝ち越しゴールを決め、大喜びの大久保(AP)

国際親善試合 日本4―3ザンビア

(6月6日 フロリダ州タンパ)
 コスタリカ、ザンビアとの強化試合をともに逆転勝利で終えたザックジャパン。スポニチ本紙評論家の川本治氏は「テストマッチとしては、ウィークポイントも攻撃面のいいところも出たから総合的には良かった。課題も出たが、勝ったからこそポジティブに反省もできる」と振り返った。

 ただ、やはり「前半に先制点を失うのは…」。また、ザンビアから4点取ったとはいえ「シュートが少ない」ことと、「ショートパスを多用してボールを動かすザックジャパンの戦術はほとんどが潰された」のが気にかかるという。ジョーカー的な存在を期待されてW杯メンバーに選ばれた斎藤もザンビア戦では「残念ながら彼のストロングポイントを出す場面はなかった」と得意のドリブルを仕掛けるチャンスがなかったことを惜しんだ。

 そういう中で、やはり目についたのは大久保の活躍だ。「大久保は昨季得点王を獲って、今季も好調をキープし、最後の最後にW杯のメンバー入りを勝ち取った。そして、テストマッチの最後にしっかり点を取る。ザッケローニ監督は大久保のことを先発でもいけるし、途中から使っても大きな仕事をしてくれると感じたはずだ。サイドもできるが、右は岡崎、左は香川を外せない。今の大久保はいい意味でのファイトができる。すごく大人になった」と絶賛しつつ、大久保の1トップでの先発を強く推した。

 もちろん、最終的に誰をどう使うかはザッケローニ監督の領分だ。「この4年間で監督としての最後のチョイスを初戦のコートジボワール戦で出して欲しい」と川本氏。「不安もあるが、楽しみな日本代表になった。最後まで諦めない、最後まで戦えるチームなのは間違いない。こういう試合をしてくれたら日本中が盛り上がる」。コートジボワール戦まであと8日。8日後が今から待ち遠しい。

 ◇川本 治(かわもと・おさむ)1952年(昭27)5月1日、北海道釧路市生まれの62歳。室蘭清水ヶ丘高校2年までGKを務め、中央大進学後以降はFWに転向。古河電工(現J2千葉)では9シーズンに渡ってプレーし、引退後はコーチ、監督、強化部長など要職を歴任した。現在は日本代表戦のほか、カテゴリーを問わずスタジアムに数多く足を運び、誠実な人柄で選手や関係者からの信頼も厚い。

続きを表示

2014年6月7日のニュース