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ヤヤ・トゥーレ 日本戦ぶっつけ本番も…コートジ監督が示唆

[ 2014年6月5日 10:36 ]

日本戦がぶっつけ本番になる可能性が出てきたコートジボワール代表のヤヤ・トゥーレ(AP)

 コートジボワール代表のサブリ・ラムーシ監督(42)は3日(日本時間4日)、本紙の独占取材に応じ、左太腿の負傷からチームに合流したばかりのMFヤヤ・トゥーレ(31=マンチェスターC)が、14日(同15日)の日本代表とのW杯1次リーグ初戦を“ぶっつけ本番”で迎える可能性を示唆した。攻撃の鍵を握る司令塔は現地時間4日(同5日)、エルサルバドルと親善試合も回避する方向だ。

 午後の練習を終え、スタジアムのピッチ脇で取材に応じたラムーシ監督は、リラックスした表情で質問に答えていた。だが、話題がヤヤ・トゥーレに及ぶと表情が一変。4日のエルサルバドル戦について「我々はヤヤの状態についてかなり心配している。良い内容の試合をして日本戦に向け弾みをつけたいが、ヤヤをプレーさせるのはかなりのリスクだ」と欠場を示唆した。

 マンチェスターCに所属するヤヤ・トゥーレは、今季リーグ最終戦となった5月11日のウェストハム戦で左太腿を負傷。その後は代表に合流せずにカタールで治療を続け、1日にようやく代表に合流したばかりだ。4月13日のリバプール戦では右脚付け根を負傷。その時も2試合の欠場を強いられており、下半身に故障の続く本人も「この種のケガは簡単ではない」と再発防止に慎重を期し、今も別メニューでの調整を続けている。

 エルサルバドル戦はW杯前最後のテストマッチ。指揮官は「日本戦に出場するメンバーが中心」とベスト布陣で総仕上げする狙いだったが、ヤヤ・トゥーレの欠場によって早くもプランは崩れることになった。

 チームは日本代表と同じ7日にブラジル入りする予定ながら、指揮官は「暑いところ(ダラス)でかなり練習を積んだから、ブラジルで練習試合を組む予定は一切ない」と明言。ヤヤ・トゥーレは実戦感覚や、ケガの回復状況を正確に把握できないまま、ぶっつけで日本戦を迎えることが確実な状況だ。

 ヤヤ・トゥーレは身長1メートル91、体重90キロの巨体ながら、パス、ドリブルを得意とする世界最高峰のMF。吉田も「(FWの)ドログバ以前にまず彼を止めないと話にならない」と話すなど、日本にとっては最も警戒すべき選手の一人だった。

 コートジボワールの司令塔はこの日、故障について聞かれたくないのか報道陣の前を無言で通り過ぎた。ザックジャパンにとっては1次リーグ3戦目で対戦するコロンビア代表のエースFWファルカオのW杯欠場が決まったばかり。ヤヤ・トゥーレも試合勘が戻らない中での対戦となるならまたも追い風となりそうだ。

 ◆サブリ・ラムーシ 1971年11月9日、フランス・リヨン生まれの42歳。チュニジア系フランス人で現役時代はボランチとしてモナコ、マルセイユ、パルマ、インテル・ミラノなどで活躍。フランス代表でも12試合に出場し1得点。12年から指導経験のないままコートジボワール代表監督就任。アフリカ予選を突破し同国に3大会連続のW杯出場をもたらした。

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