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大久保 新ヘアで1トップ奪取に意欲「やれるのは分かった」

[ 2014年5月30日 05:30 ]

サイドを刈り上げた髪形で登場した大久保

 W杯ブラジル大会に出場するザックジャパンは29日、W杯直前合宿地の米国タンパへ向け成田空港から出発した。日本代表FW大久保嘉人(31=川崎F)は、1トップの先発奪取に意欲を示した。27日のキプロス戦では途中出場し、レギュラーFW柿谷曜一朗(24=C大阪)以上の存在感を見せ、評価はうなぎ上り。コスタリカ、ザンビアとの親善試合2試合でアピールし、本番での先発を勝ち取る。

 前日のオフにカットしたというサイドを刈り上げた髪形で登場した大久保が熱い思いを吐露した。先発への思いを問われると、「選手だったら誰もがそうでしょ(先発したいでしょ)」と言い切った。代表に選出されるまでは「途中出場でもいいから選んでほしい」と話し、この日も「(先発は)監督が決めること。どの時間から出てもいいように、準備をしています」と謙虚な姿勢も見せた。だが、あふれる闘争本能は隠せなかった。

 自信はある。キプロス戦では後半13分からの出場だったが、1トップを務め、強烈なミドルシュートで相手ゴールを脅かした。本田、香川との連係もスムーズで、先発したC大阪時代の後輩・柿谷よりもインパクトを残した。「全然やれるのは分かった」と豪語する。コンディションは好調を維持。だからこそ「4年前は余裕がなかったが、今は何にも思わない」と、平常心で臨むことができる。

 憧れの地へ乗り込む。「ブラジルには行ってみたかった。日本にブラジルの選手もよく来るし、どんな環境なのかなって」。サッカー王国の雰囲気を肌で感じるのも楽しみの一つだ。初めてW杯を意識したのは94年の米国大会。昨年亡くなった父・克博さん(享年61)とテレビで観戦した。心を奪われたのはMVPを獲得したブラジル代表FWロマーリオ。その得点能力に引かれ、トイレにポスターを張った。憧れの人が生まれ育ち、暮らす地で思い切り暴れ回るつもりだ。

 プレーだけでなく、31歳のベテランとして、言動でもチームを引っ張る。キプロス戦で低調に終わったチームのパフォーマンスが上向いてこなければ、もの申すこともいとわない。「何も言わずに改善できなかったら意味がない。言うことも大事」と、たとえチームの中心である本田であろうと、注文を付けていく構え。目指すのは優勝、そして得点王。そのためにもまずは米国合宿で先発の座を勝ち取る決意だ。

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