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レアル 残り2分から逆転戴冠 Cロナ母国で得点王17点目

[ 2014年5月26日 05:30 ]

<Rマドリード・Aマドリード>延長後半、PKを決めユニホームを脱いで喜ぶC・ロナウド(右)

欧州チャンピオンズリーグ決勝 Rマドリード4―1Aマドリード

(5月24日 エスタディオ・ダ・ルス(ポルトガル・リスボン))
 初のダービーとなった決勝が24日、ポルトガル・リスボンで行われ、レアル・マドリードがアトレチコ・マドリードを延長の末に4―1と逆転で制し、12季ぶり史上最多10度目の優勝を果たした。後半ロスタイムにスペイン代表DFセルヒオ・ラモス(28)が頭で決めて同点。延長にFWギャレス・ベイル(24)の勝ち越し点など3点を挙げた。ポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウド(29)が大会新記録の17点で得点王。スペイン国王杯と合わせ今季2冠のRマドリードは、12月にモロッコで開催されるクラブW杯に出場する。

 ファイナルを締めたのはエースのC・ロナウドだった。3―1の延長終了間際に自ら得たPKを決めると、シャツを脱ぎ肉体美を披露し歓喜の雄叫び。Rマドリードの悲願だったデシマ(スペイン語で10度目の優勝)を達成し「レアルが長年待ち焦がれたタイトルを獲得できてうれしい。しかも故郷で優勝できるなんて感激だ」と喜びに浸った。

 2季連続3度目の得点王。シーズン最多17ゴールを挙げて頂点に導いた。試合後に「100%の状態ではなかった」と告白したように、左太腿にケガを抱えながらフル出場して両軍最多9本のシュートを放った。延長後半13分にはマルセロの得点をアシストした。09年に史上最高の移籍金8000万ポンド(当時約129億円)で加入したが、昨季まで3季連続で準決勝敗退。5季目で優勝請負人の役目を果たし「肩の重荷が取れた気がする」と本音を吐露した。

 優勝の原動力はエースの力、そしてスター軍団の団結だった。5分が表示された後半ロスタイムが残り3分を切った土壇場で、右CKからセルヒオ・ラモスが「サッカー人生で最高」と表現した起死回生の同点ゴール。スペイン代表DFは「あれは僕ではなくRマドリード全員の得点。チーム全員がヒーロー」と一丸を強調した。昨季まではセルヒオ・ラモス、カシージャスら、選手とモウリーニョ前監督(現チェルシー)の確執が報じられたが、アンチェロッティ監督は「リスペクトすることが大切」と対話路線でチーム融和に成功。試合後の会見に選手が乱入した様子を笑顔で見守った一幕が良好な雰囲気を象徴していた。

 「次はW杯ブラジル大会にポルトガル代表として良い状態で臨み、全力を尽くしたい」とC・ロナウド。決勝MVPに輝いたアルゼンチン代表ディマリア、途中出場で勝利に貢献したブラジル代表マルセロら、各国代表が互いに強敵となり、W杯で世界一の座を争う。

 ▽レアル・マドリード 1902年創設。スペインきっての強豪で、欧州CLは前身の欧州チャンピオンズ杯での5連覇を含め10度の優勝、国内リーグは32度の優勝(ともに最多記録)。スペイン国王杯は19度優勝(3位)。本拠地はサンチャゴ・ベルナベウ(8万1044人収容)。チームカラーは白で、「白い巨人」とも呼ばれる。

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