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本田 王様のちイクメン談義 男児3人育てる“先輩”大久保と

[ 2014年5月25日 05:30 ]

ボールを追いかけ軽快な動きを見せる本田

日本代表指宿合宿4日目

(5月24日)
 鹿児島・指宿合宿中のW杯日本代表は24日、2部練習を行った。練習合流初日となったMF本田圭佑(27=ACミラン)は午前練習前のピッチで、いきなりアルベルト・ザッケローニ監督(61)と話し込むなど存在感を発揮。ゲーム形式の練習ではチームメートに積極的に指示を飛ばすなど“王様”として君臨し、チームのムードを引き締めた。

 誰が監督か分からないほどの存在感だった。練習合流初日。冒頭15分のみ公開された午前練習で、ピッチで本田の声が響いた。「もっと高くていい!」。青山のクロスに対し厳しい注文をつけた。

 いきなりゲーム形式の練習に参加した。鹿屋体大を相手に11対11でボールの運び方やポジションを確認。本田は柿谷、清武、青山、酒井宏、今野らに次々と指示を飛ばした。その姿はまさにピッチ上の指揮官。吉田が「個性的な選手なので練習がガツガツして引き締まる。いい刺激になる」と証言するように、チームのムードはガラリと変わった。

 練習前のピッチでは本田がザッケローニ監督とアルバレッラ・コーチに歩み寄った。所属するACミランの日程の関係で、4日目に遅れて練習参加。首脳陣と話し合いを持ち、チーム状況やこれまでのトレーニング内容を入念に確認したもようだ。この日、一部別メニューだったが、フィジカルトレ中心のメニューの大半を消化。午後練習後は報道陣からの「練習きつい?」の質問に目を見開き「普通です」とだけ応じた。

 厳しいだけではない。孤高のイメージのある本田だが、練習後には大久保と子供の話で盛り上がった。一昨年秋に長男を授かった1児の父として、男3兄弟を育てる先輩パパと子育てについて語り合ったという。練習の合間には西川らと温泉に漬かりリラックスするなどピッチ外のコミュニケーションにも余念がない。西川が「圭佑君はみんなと楽しく温泉に入ってますよ」と語るように、ピッチ内外でメリハリを利かせている。

 “王様”としての立場を確立しているが、4年前、10年W杯南アフリカ大会の直前合宿スタート時は中村俊という大黒柱を追う立場だった。当時は合宿でアピールに成功して本大会ではレギュラーの座を奪取。その経験からか、今の本田からは下克上を許す隙は一切見られない。岡崎は「モチベーションが高い選手が加わってここからがスタートという感じ」と語った。代表23人がピッチにそろったこの日、ザックジャパンはいよいよ臨戦態勢に入った。27日は壮行試合となるキプロス戦(埼玉)も控える。

 W杯初戦コートジボワール戦は6月14日。公言するW杯制覇を達成するため、日本のエースに妥協はない。

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