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麻也“初戦男”だ Aマッチ2得点いずれも1戦目

[ 2014年5月18日 05:30 ]

練習で笑顔を見せる吉田

 日本代表の欧州組は17日、9選手が都内で合同自主トレを実施した。11年のアジア杯、W杯アジア3次予選の初戦で劇的なゴールを決めてきたDF吉田麻也(25=サウサンプトン)は6月14日(日本時間15日)にコートジボワールと戦うW杯1次リーグ初戦でも日本を勢いづかせるゴールに照準。不安視される高さ対策にも自信をのぞかせた。

 吉田が“初戦男”の本領を発揮する。ピッチ上で自主トレに励む姿からは、もはや3月に負傷した左膝じん帯の状態に不安は見えない。「初戦が全て。勝敗次第で次の戦い方も変わるし、1次リーグ突破を左右する。そろそろゴールも決めたいっすね」。頭の中は6月14日に迎えるW杯の初戦、打倒コートジボワールの対策でいっぱいだ。

 吉田自身、大事な大会の初戦が持つ重要な意味は身に染みている。国際Aマッチ通算2得点。1点目は優勝した11年アジア杯初戦のヨルダン戦、2点目は11年9月のW杯アジア3次予選初戦の北朝鮮戦だった。12年ロンドン五輪ではやはり初戦で優勝候補だったスペインを1―0と撃破し、日本を4強に導いている。98年以降、W杯初戦に勝利した国の1次リーグ突破は46カ国中39カ国(85%)に上り、初戦の重要性は数字上も明らかだ。

 日本の弱点と言われる「高さ」への不安も一蹴した。確かに単純な競り合いでは分が悪い。だが「いかに(ロングボールを)蹴らせないか、いかにセカンドボールを拾うか。前回大会の阿部さんもそうですが、ボランチと挟み込んだりそういうのは日本の強み。背が高いからって(コートジボワール代表FW)ドログバに勝てるわけじゃないですから」と弱点克服に自信を示した。

 左膝の状態が不安視されるが、既にサウサンプトンでも練習に合流。ポチェッティーノ監督と話し合い、リスクを考えた上であえて試合出場を回避。21日から始まる鹿児島合宿では初日からフルメニューを消化する予定だ。「ザッケローニ監督のためにも。4年間でそう思える関係を築けた。最後に恩返しをしたい」。まずは打倒コートジボワール。日本が誇る“初戦男”がザックジャパンを勢いづける。

 【吉田の過去のゴール】

 ▽11年1月9日アジア杯1次リーグ・ヨルダン戦(ドーハ) 0―1で敗色濃厚だった後半ロスタイム、国際Aマッチ2戦目の出場となった吉田が、長谷部のクロスに飛び込みヘッド弾。起死回生の一撃を決め1―1の同点に持ち込んだ。

 ▽11年9月2日W杯アジア3次予選・北朝鮮戦(埼玉) 0―0のまま迎えた後半ロスタイム、清武のクロスに吉田が飛び込み、値千金の決勝ゴール。右膝半月板損傷の本田が不在だったチームを1―0の勝利に導き、見事に救った。

 ▽12年7月26日ロンドン五輪1次リーグ・スペイン戦(グラスゴー) オーバーエージ枠で招集され、主将も務めた吉田はミーティングでも初戦の重要性を各選手に伝達。体を張った守備でスペインのシュートをわずか6本に抑え、1―0の完封勝利に導いた。

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