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大儀見 救ったドロー弾!W杯切符&アジア制覇へ多難発進

[ 2014年5月15日 05:30 ]

<日本・オーストラリア>後半、同点ゴールを決める大儀見(中央)

女子アジア杯1次リーグA組 日本2―2オーストラリア

(5月14日 ホーチミン・トンニャット)
 15年W杯予選を兼ねた女子アジア杯は14日、ベトナムのホーチミンで開幕し、7大会連続のW杯出場とアジア杯初優勝を目指すなでしこジャパンは1次リーグA組初戦で前回覇者オーストラリアと2―2で引き分けた。後半途中までに2点を先行される展開となったが、オウンゴールで1点を返し、途中出場のFW大儀見優季(26=チェルシー)が終盤に同点ゴールを決めて追い付いた。

 エース大儀見が、なでしこの黒星を消した。1―2の後半38分、川澄からの浮き球の左クロスに反応。ペナルティーエリア内中央に走り込みながら、背後から飛んでくるボールを冷静に捉え、左足で流し込んだ。FWとしての嗅覚と、卓越した技術が凝縮された一撃。「ほんとに良いボールが来て決めるだけだった」。敗戦だけは免れた。

 日本を救うストライカーの同点弾は節目のゴールにもなった。通算49得点。91、95年W杯に出場した長峯かおりに並んで日本歴代2位になった。それでも大儀見は「チャンスはあった。勝てる試合だった。もっと決めないといけなかった」と逆転できなかったことを悔しがった。今大会は国際Aマッチデーに設定されなかったことから1次リーグのみの参戦。「あと2戦しかないけど、フルで出られるように準備したい」と次を見据えた。

 途中出場の大儀見の活躍で同点に持ち込んだが、アジア女王への道は前途多難であることを再認識させられた。佐々木監督は「自分たちのリズムをつくれなかった。反省を次につなげたい」と話した。この初戦を最重要の試合と位置づけ、8日の親善試合ニュージーランド戦を仮想オーストラリアとして準備。抜かりはなかった。しかし、相手の高さを警戒していた中で2失点はいずれもカウンターから。スピードに苦戦した。海外組の主力数人を招集できず、戦力ダウンする中で連係不足も露呈した。「自分たちのサッカーを見つめ直したい」と佐々木監督。W杯出場権獲得と初のアジア制覇という2つの目標を達成するため、クリアすべき課題は多い。

 ▽女子アジア杯 75年にアジア女子選手権として開催され、06年の第15回大会から現在の名称に変わった。隔年で行われていたが、10年から4年に1度の開催に変更。日本代表は81年の第4回大会に初参加し、今回で14回目の出場。準優勝が4度で3位が5度。8カ国が参加する今大会は上位5カ国が来年6月の女子W杯カナダ大会の出場権を得る。8チームを2組に分けて1次リーグを行い、上位2カ国が準決勝に進んでW杯出場が決定。各組3位がプレーオフで5つ目の出場権を争う。

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2014年5月15日のニュース