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C大阪 柿谷はACLに集中 自然体で運命の発表を待つ

[ 2014年5月12日 05:30 ]

練習場の陰から物思いに外を見つめる柿谷

 W杯ブラジル大会に臨むサッカー日本代表のメンバー23人は、12日の午後2時から始まる記者会見で発表される。初のW杯出場を目指すC大阪の日本代表FW柿谷曜一朗(24)は11日、ACL決勝トーナメント1回戦第2戦・広州恒大戦(13日・広州)に向けて関西空港発の航空機で中国入り。到着後には同僚の日本代表MF山口蛍(23)らとともに軽い調整で汗を流した。運命の日を控えても、いつも通り、目の前の試合に集中する天才FWが自然体で吉報を待つ。

 運命の瞬間が目前に迫った。W杯に臨む日本代表メンバー23人の発表を翌日に控え、C大阪は広州恒大との第2戦のために中国に入った。現地到着後は広州市内の練習場で軽い調整。目の前の試合だけに集中する柿谷は、ランニングなどで精力的に汗を流した。貫いてきた自然体は、ここに来ても変わらなかった。

 「今はまだ代表のことは何も考えられないです。あしたが発表なので、もし選ばれれば、あした話をさせてもらいたい」

 1年前は、まだ日本代表に選ばれてすらいなかった。だが、初招集された昨年7月の東アジア杯で2戦3発と大活躍して得点王に輝き一気にブレーク。同11月の親善試合ベルギー戦では1得点1アシストをマークし、今では先発1トップの最有力候補としてW杯メンバー入りが当確とまで言われるようになった。

 12日の練習時間は午後3時(日本時間同4時)から。代表発表の瞬間は広州市内のホテルで迎えることになる。ただ、どういった形で選出の有無を知るかは微妙な状況だ。中国は公安当局の指導によりインターネット上の映像等の規制が厳しくなっており、動画サイト「YouTube」の閲覧も許されていない。同じく選出が有力視される山口はクラブスタッフのパソコンを借りる手配を済ませたが、ライブで配信される映像を見られるかどうかは不明のままだ。

 夢の舞台に立てるのか立てないのか。それは人生の岐路と言っても大げさではない。4歳からC大阪の育成組織でサッカーを始め、98年のW杯フランス大会では当時のエース中田英寿にあこがれた。

 大人になり、今度は自らが日の丸を背負い、子どもたちに夢を与える立場になった。「日本を代表して戦うことがどういうことか。それを自分の力にして、みんなに喜んでもらいたい」と話してきた柿谷。初のW杯出場へ――。今はただ、ありのままの姿勢で吉報が届くのを待っている。

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