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アトレチコ 40季ぶり決勝!初のマドリードダービー

[ 2014年5月2日 05:30 ]

<チェルシー・Aマドリード>後半15分、PKを決めコケ(右)と喜ぶジエゴ・コスタ

 欧州CL準決勝第2戦の残り1試合が30日に行われ、アトレチコ・マドリードが敵地でチェルシーに3―1と逆転勝ち。チェルシーからレンタル移籍中のベルギー代表GKチボー・クルトワ(21)が好セーブで流れを呼び込み、2戦合計3―1として前身の欧州チャンピオンズ杯で準優勝した73~74年シーズン以来40季ぶりに決勝へ進出した。史上初めて同じ都市に本拠地を置くクラブの対決となるレアル・マドリードとの決勝は、24日にリスボンで行われる。

 チェルシーのモウリーニョ監督を嘆かせた2つのプレーが、勝負の分かれ目だった。1つは1―1の後半8分、Aマドリードゴール前への縦パスに飛び込んだDFテリーのヘディングシュート。正面から放たれた一撃を、GKクルトワは左へ跳んで両拳ではじいた。「それほど難しくはなかったけど、重要なセーブだった」と守護神が振り返ったシーンを、敵将は「決定的なプレー。不可能なセーブ」と評した。

 クルトワは11年にチェルシーからレンタルで加入。レンタル元と対戦するには1試合約300万ユーロ(約4億2600万円)を支払う契約のため欠場濃厚と言われたが、UEFAが「他クラブの選手に影響を与える契約は無効」と警告して準決勝は2戦とも先発できた。後半19分にバーを直撃したボールをはじき、終了間際にも決定機を防ぐなど好守を連発。「チェルシーが得意なハイボールに注意した。先に失点しても落ち着いて逆転できた」と笑顔を見せた。

 もう1つは後半15分、スペイン代表FWジエゴ・コスタが得たPKを自ら決めた勝ち越し場面。空中のボールを追ってFWエトオに倒されたが、体の入れ方が絶妙で、モウリーニョ監督に「インテリジェンスにプレーしてPKを誘った」と言わしめた。ボールを置くのに時間をかけ、警告を受けた後にPKを叩き込んだAマドリードのエースは「思い切り蹴って決めた。僕は打撲したけど大丈夫」と笑った。

 クルトワは今季がレンタル契約最終年で、ジエゴ・コスタはチェルシーが獲得を狙う存在。ともに因縁ある相手との大一番で活躍し、国内リーグでも18季ぶりの優勝へ突き進むチームを決勝へと導いた。ジエゴ・コスタは「チェルシー?オファーがあるのは知ってる。でも、それはシーズンが終わってから考えよう」と頂点だけをにらんだ。

 《85勝33分け36敗》AマドリードがRマドリードと欧州カップ戦で対戦するのは前身の58~59年欧州チャンピオンズ杯準決勝以来55季ぶり2回目。前回は1勝1敗で迎えた再試合でレアルが2―1で勝利し、決勝に進出して4連覇を達成した。国内リーグではレアルの85勝33分け36敗。アトレチコは昨年9月28日に1―0で勝利し、99年以来24戦ぶりの白星を挙げた。

 また、欧州CL決勝で同国対決となるのは、昨季のドイツ勢対決となったバイエルンM―ドルトムントに続いて5回目。過去4回のうち2試合がPK戦、1試合が1点差と接戦となっている。

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