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大久保 ACL突破弾!強行出場で5年ぶり決勝T進出に貢献

[ 2014年4月23日 05:30 ]

<川崎F・蔚山現代>後半、シュートを放つ川崎F・大久保

 ACL(アジア・チャンピオンズリーグ)は22日に各地で1次リーグ最終戦が行われ、H組の川崎Fはホームで蔚山(韓国)に3―1で快勝し、5年ぶり3度目の決勝トーナメント進出を決めた。1―0の前半34分にFW大久保嘉人(31)が自身ACL初ゴールで貢献。川崎Fはウェスタン・シドニー(オーストラリア)に続きH組2位となった。G組の横浜は敵地で広州恒大(中国)と対戦し1―2で敗れて敗退した。各組の上位2位までの計16チームが決勝トーナメントに進み、1回戦は5月6日に始まる。

【試合結果 H組順位表 決勝トーナメント】

 まだ病んでいた。頭痛、目まい、鼻づまり。ダッシュもままならない状態で、大久保が決めた。1―0の前半34分、森谷からの速い縦パスを左足で絶妙のトラップ。最終ラインの裏に抜け出して右足で左サイドに突き刺した。今季が初体験となるACLで出場6戦目にして初得点。1次リーグ突破が懸かる大一番で勝負強さを見せたが「ACLの得点は(Jリーグの得点に)加算されないからリーグの方がうれしいね」と冷静だった。

 体調を崩して前日練習を欠席。19日の浦和戦から目がかすむなどの異変を感じていた。20日の練習後に限界を感じて病院に行くと、風邪の診断。「8年ぶりに風邪をひいたので薬を飲みまくった。試合に出るか最後まで迷ったけど、出て寝込もうと決めた」。当日の午前9時までにチームに出場可否を連絡することになっており、最終決断は午前8時50分ごろだった。

 愛息から刺激を受けていた。最近、4歳の次男に上半身裸になる癖がつき「なぜかすぐに服を脱ぐんよね」と明かしていた。公園や路上などでも服を脱ぐ行為に困っているが、大久保自身も幼少時代に半裸になる癖があったという。型破りな次男に過去の自分を重ね合わせて原点回帰。子供に負けじと体調不良の中、後半38分に交代するまでピッチを駆け回った。

 5年ぶりの16強進出。Jリーグ重視の姿勢を貫いてきた大久保だが「こんなチャンスはあまりない。日本のためにも勝ち上がりたい気持ちはある。とりあえず今から寝込みます」と08年のG大阪以来となる日本勢3度目のACL制覇に照準を定めた。風邪をものともせずに結果を出すポテンシャルは圧巻。ゴールはもちろん逆境への強さでも逆転でのW杯メンバー入りをアピールした。

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