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“ダービー男”だ!ガンバ阿部 プロ初の2発でチームの救世主に

[ 2014年4月13日 05:30 ]

<C大阪・G大阪>後半8分、阿部(左)が右足で勝ち越しゴール

J1第7節 G大阪2―2C大阪

(4月12日 ヤンマー)
 “ダービー男”襲名だ。G大阪MF阿部が、プロ3年目で初の2発。公式戦3戦連続無得点のチームの救世主となった。

 1点を追う前半42分、「いつも狙っている」FKのこぼれ球を左足で豪快に蹴り込む同点弾。後半8分には相手1人を交わしての技あり弾で、降格圏16位から脱出する勝ち点1を呼び込んだ。

 守備でも奮闘した。DF加地と連携しながら戦前から「抑えたい」と警戒していた相手MF南野を完封。「(南野は)ドリブルもうまかった」と言いながら汗を拭った。

 足の負傷もあり、開幕から3戦は出番がなかった。それでも第4節の広島戦で先発を勝ち取るとアシストを記録。長谷川監督からも「完全に覚醒した」と絶賛された。それでも「まだまだ。ゴールがないんで。得点を取ったらです」と誓っていた通りの結果を残した。

 プロ意識の高い努力家だ。関学大在学中から管理栄養士をつけ、体づくりに励んできた。プロで戦うため、フィジカルコーチにも積極的にアドバイスを求め、今季は股関節周りの筋力強化に重点的に取り組んだ。「90分走れるようになった」という抜群の運動量は、日々の鍛錬の積み重ねから得られたものだ。

 FWで先発し、今野の負傷交代以降はボランチで試合を組み立てたMF遠藤も「勝ちたかったけど、良いきっかけにできればいい」と手応えを口にした。大阪ダービーで示した、名門の意地とプライド。手にした勝ち点は1にとどまったものの、それ以上の収穫があった。

 ◆阿部 浩之(あべ・ひろゆき)1989年(平元)7月5日、奈良県北葛城郡出身の24歳。大阪桐蔭高から関学大を経て、12年にG大阪入団。同年の開幕・神戸戦でプロデビューし、4月14日の川崎F戦で初ゴール。J1通算22試合4得点、J2通算30試合5得点。高校の同級生にプロ野球・日本ハムの中田翔外野手がいる。1メートル70、69キロ。血液型A。

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