憲剛　逆転Ｗ杯へ猛アピール！値千金同点アシスト　暫定３位浮上

＜川崎Ｆ・柏＞同点ゴールを決めた山本（下）に抱きつく大久保

Ｊリーグ・第７節 川崎Ｆ１―１柏

（4月11日 等々力）
　１試合が行われ、川崎Ｆは柏と１―１で引き分けた。逆転でのＷ杯メンバー入りを狙うＭＦ中村憲剛（３３）が後半２８分に絶妙なスルーパスで、ＭＦ山本真希（２６）の同点弾をアシスト。立ち上がりに先制を許す厳しい展開の中、故障者続出のチームを救い、４戦負けなしで暫定３位に浮上した。１２日には８試合が行われる。

　相手が密集するゴール前で、中村がわずかなスペースを突いた。０―１の後半２８分、中央でボールを受けると、絶妙なスルーパス。走り込んだ山本の右足弾を演出した。「いいタイミングで（山本）真希が走ってくれたので出すだけだった」と振り返ったが、森谷からの速いパスをトラップする技術、山本のスピードを落とさないパスセンスと“らしさ”が凝縮されたアシスト。レナト、小林、大島、森島ら主力４人が離脱する厳しい台所事情のチームを救った。

　得点ランク首位タイの大久保はファウル覚悟の相手に苦戦して不発。自己最多のリーグ５試合連続弾は逃したが、ドリブルでＤＦ２人を置き去りにするなど切れ味は健在だった。中村と大久保はいずれも７～９日の日本代表候補合宿の招集は見送られたものの、日本協会関係者によると、佐藤、中沢、闘莉王らとともに大枠５５人の中に名前はある。５月１２日のＷ杯メンバー発表まで１カ月。大久保は「まだ１カ月あるのでチャンスはある」と訴え、ブラジル切符につながると信じている。