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塩谷 代表候補入り御礼今季4ゴール目!広島快勝に一役

[ 2014年4月7日 05:30 ]

<名古屋・広島>前半、ゴールを狙う広島・塩谷

J1第6節 広島5―2名古屋

(4月6日 豊田ス)
 決定力抜群のDFがW杯メンバー入りへ存在感を見せつけた。各地で9試合が行われ、広島は敵地で名古屋と対戦し、5―2で圧勝。1―1の後半11分には、日本代表候補に選出されたDF塩谷司(25)がオーバーラップから決勝点となる今季4得点目をマークした。FC東京戦に出場した鳥栖FW豊田陽平(28)は今季5点目を記録。ともに7日から始まる代表候補合宿に向けて弾みをつけた。
【試合結果 日本代表メンバー】

 もはやDFの選手のプレーではない。1―1で迎えた後半11分、思い切って前線に駆け上がった塩谷は相手ペナルティーエリアに進入。そこに右サイドのミキッチから横パスが入ると、相手DFをかわし、左足で強烈なシュートを決めた。

 「落ち着いてました。ゴールも相手も見えていた」。チームを快勝に導く今季4点目を涼しい顔で振り返ったDFだが、得点に至るまでの流れるような動きや、ゴール前の冷静さは本職のストライカーにも負けない。ロッカールームでは「ペナルティーエリアの中で慌てるのが日本人のダメなところ」と冗談めかして話しこの日J1通算138得点を決めた佐藤も思わず「スミマセン」と苦笑した。

 今季は開幕から得点を重ね、3日に発表された日本代表候補のメンバーにも選ばれた。12年8月に広島に移籍した際には、身体能力の高さから誰もが将来、日本代表も狙えると認めた。しかし、短期間で頭角を現したのは想定外だった。森保監督は「想像以上に伸びている。うまくいった時でも我々の話に耳を傾けて上を目指して謙虚にやっている」と明かした。

 7日に始まる代表合宿に向けてこれ以上ない弾みをつけた。「数少ないアピールの場。チャンスはあると思うのでモノにできるようにやりたい。3日間は短いけど、しっかりアピールしたい」とモチベーションも高まってきた。短期決戦のW杯には勢いに乗るラッキーボーイの存在は欠かせない。チームでは3バックの右に入るが、日本代表では内田(シャルケ)が離脱中で手薄な右サイドバックでの起用の可能性もある。攻守にハイレベルのプレーを見せる25歳が、ザックジャパンのキーマンに浮上した。

 ◆塩谷 司(しおたに・つかさ)1988年(昭63)12月5日、徳島県生まれの25歳。徳島商から国士舘大へと進学し、当時の柱谷哲二コーチの勧めで、DFに転向し才能が開花した。11年には、その柱谷氏が監督に就任したJ2水戸入り。12年には大宮、清水からもオファーを受けたが、広島へ完全移籍する。J2通算60戦5得点。J1通算43戦7得点。利き足は右。身長1メートル82、体重80キロ。

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2014年4月7日のニュース