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本田“復権アシスト”カカーへの絶妙クロスで大勝に貢献

[ 2014年3月31日 05:30 ]

試合終了後、サポーターの声援に応えるACミランの本田

 ACミランの日本代表MF本田圭佑(27)が29日、ホームで開催されたキエーボ戦で、移籍後2アシスト目を決めた。2試合連続で右MFとして先発出場すると1―0の前半27分に元ブラジル代表FWカカーに絶妙クロス。フル出場で3―0の大勝に貢献し、チームも2連勝となった。また、フィテッセのハーフナー・マイク(26)はヘーレンフェーン戦で昨季(11点)に続いて2桁となる10点目を挙げ、欧州主要リーグでは日本人で初めて2度目の2桁得点を記録した。

 一つ殻を破った。前半27分。本田は右サイドでパスを受けるとDF2人を越す絶妙なクロスをカカーに送った。カカーは冷静にGKとの1対1を制して追加点を決めた。ミラン加入後は2アシスト目も、流れの中からは初めて。カカーは「素晴らしいパス。本当に努力してるから、この結果は僕にとってもうれしい」と感謝し、真っ先に本田に駆け寄った。本田を中心に歓喜の輪ができた。

 フル出場で安定したパフォーマンスを見せた。その中で唯一足りなかったのが得点だった。前半38分、バロテッリからの折り返しはGKと1対1という大チャンス。左足で合わせたが、ハーフバウンド気味のボールに対応できず大きくバーを越えた。後半9分のFKからのヘッドはGKの好セーブに阻まれた。シードルフ監督は「ゴールに関しては運がなく残念だった。2度目のチャンスはGKが良かった。決まればもっと良くなっただろう」と悔しがりつつ、「彼はミランに来てから最高の試合をしてくれた」と褒め称えた。

 右サイドでの適性について「私は分かっていた」という指揮官の中での評価は、確実なものになろうとしている。目立つのが守備での貢献度、守備から攻撃へ転じる際の切り替えの速さだ。マッチアップした相手左サイドのドラメに執ようなプレスをかけ続け、後半11分には本田のプレスからカウンターにつなげた。

 本田は無言でスタジアムを後にしたが、酷評の嵐だった地元メディアの評価も変わりつつある。30日付ガゼッタ・デロ・スポルト紙はまさかのシュートミスを「エラーというよりホラー」とやゆする一方で、「ようやくレベルの高い選手らしいことをした」と6点。コリエレ・デロ・スポルト紙も6点とした。マンチェスターUの香川に続き、日本の大黒柱が上昇カーブを描き始めた。

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2014年3月31日のニュース