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「モイーズ辞めろ」横断幕の中…香川復活アシストで快勝演出

[ 2014年3月30日 05:30 ]

<マンチェスターU・アストンビラ>今季初アシストを記録し、チームの勝利に貢献した香川

プレミアリーグ第32節 マンチェスターユナイテッド4―1アストンビラ

(3月29日)
 マンチェスター・ユナイテッドの日本代表MF香川真司(25)が29日、ホームで行われたアストンビラ戦で、今季13試合目の出場で初アシストをマークした。左MFで2試合ぶりに先発すると前半20分にFWルーニーの得点をアシスト。同45分にはPKを誘発するスルーパスを出すなど2得点に絡んだ。チームは4―1で勝利を挙げ、香川自身も復活を印象づけた。

 正確無比なクロスが逆襲の始まりだった。0―1の前半20分、左サイドでボールを持った香川は、ゴール前で待ち受けるルーニーへ右足で狙いすましたセンタリング。“ターゲット”は一歩も動かず、頭でゴールに流し込むだけだった。昨年4月17日のウェストハム戦以来、約11カ月ぶりにアシストを記録し、得点者と抱擁した。

 1―1の前半45分には、DFラインの裏を狙うMFマタへロングスルーパス。相手が反則を犯してPKを獲得した。これをルーニーが決めて逆転し、勝ち越し点もお膳立てした。後半23分にヤヌザイと交代。2試合ぶりのフル出場はならなかったが、ピッチを去る際、拍手で迎えられた。

 チームの危機を救った。25日のマンチェスターC戦で今季10敗目を喫し、92~93年シーズンのプレミアリーグ創設以後のワースト記録を更新した。この日はスタジアム上空を一部サポーターが840ポンド(約14万3600円)で借りた軽飛行機が「Wrong One’Moyes Out」(ふさわしくない男、モイーズ辞めろ)という横断幕を付けて飛んだ。周囲の我慢も限界に近づいていたが、香川が快勝劇を演出してスタンディングオベーションに変えた。

 日本代表のニュージーランド戦(5日)ではPKで得点し「これでいい形でマンチェスターに帰れる」と話した通り、その後の5試合中4試合に出場と出番を増やした。この日は目に見える形で結果も残した。後半ロスタイムにはヤヌザイが負けじとアシストを記録するなど、し烈なポジション争いは続く。それでも今季初アシストが定位置獲得への追い風になるのは間違いない。

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