浦和 スタジアム周辺店舗も“無客状態” 浦和駅周辺は大にぎわいのワケ

[ 2014年3月23日 05:44 ]

無観客試合が行われる埼玉スタジアム

 一部サポーターが差別的な横断幕を掲げた処分として、23日にJリーグ初の無観客試合を行う浦和。普段、ホームで試合があればサポーターで沸く埼玉スタジアムの周辺の飲食店は「試合前日なのに予約はゼロだ」と“無客状態”に肩を落とす。一方、7キロ離れたJR浦和駅近くの飲食店は「いつも通りだね」と仕込みに大忙しだ。異例の無観客試合だからこそ地元で明暗が分かれた、そのワケは――。

 「普段、試合があれば予約だけで全93席が埋まるんですが、前日なのに予約はゼロ。無観客試合の影響をもろに受けそう」。こう肩を落として話すのは、埼玉スタジアム最寄り駅「浦和美園駅」近くの居酒屋チェーン「庄や」の森純平店長(25)だ。

 8日のホーム開幕戦では、試合後にサポーターが駆け付け、その夜だけで約50万円を売り上げた。普段、駅前は閑散としているだけにレッズは生命線。23日は清水戦とあって「同じか、それ以上を」(森店長)と期待していたが、まさかの無観客試合で売り上げが見込めなくなった。

 その上、人件費も大損だ。無観客の処分が下ったのは13日。同店ではこの時点で試合後に対応するために約2倍増の人員シフトを組んでしまっていた。森店長は「状況を見て随時、店員を早めに帰宅させます」と話した。

 駅近くのコンビニもショックだ。「清水戦ならその店では1日200万円ほどの売り上げになったはず」と運営する関係者。「それがパーになるのだから大変だ」と店のオーナーに同情した。

 一方、スタジアムから約7キロ離れたJR浦和駅周辺は、いつも以上にサポーターが大挙しそうだ。繁華街を抱える同駅周辺は、デーゲームを観戦したサポーターが、夜になって飲食店などへなだれ込み、レッズファンでにぎわう。

 店内でレッズ戦を毎試合放映している「酒蔵力 浦和本店」の今井俊博店長(35)は「常連が多い店ですが、スタジアムに行けない人が新たに来るかもしれない」と仕込みに汗を流す。23日は午後1時開店。最大で200人を受け入れられるよう準備をする。

 浦和駅西口近くの海鮮居酒屋「浦和豊丸」は1週間前に「浦和レッズ戦放映します」と書いた貼り紙を軒先に掲出。長南(ちょうなん)貴大店長(27)は「立ち止まって貼り紙を見ていく人が多い。サポーターで満席になれば」と期待を寄せる。

 スタジアムで観戦できなくても「みんなで集まって応援したい!」というサポーターの熱い思いが、地元に“明暗”を分けさせた。これも「日本一熱い」といわれるレッズサポーターだからこその余波かもしれない。

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