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高木3兄弟末っ子、東京Vの高木がプロ初ゴール チームは4戦未勝利

[ 2014年3月22日 19:21 ]

J2第4節 東京V1―2愛媛

(3月22日 ニンスタ)
 東京VのFW高木大輔(18)が22日、ニンジニアスタジアムで行われたJ2第4節・愛媛戦で待望のプロ初ゴールをマークした。

 0―1で迎えた後半15分、東京Vユース時代からの同期でもあるMF安西幸輝(18)が出した右からのグラウンダーのクロスに右足をダイレクトで振り抜き、ゴール左隅に突き刺すファインゴール。試合は後半45分に2失点目を喫して勝ち点を逃し、開幕から4戦勝ちなしとなったが、“高木3兄弟”の末っ子が敵地で確かな足跡を残した。

 高木大輔はプロ野球の大洋(現DeNA)などで活躍した高木豊氏(55=現プロ野球解説者)の三男で、長兄のFW高木俊幸(22)と次兄のMF高木善朗(21)はJ1清水でプレー。2人の兄と同じく東京Vの下部組織で育ち、高3になったばかりの昨年4月にプロ契約をかわした。高校時代からアマチュアのままJリーグの公式戦に出場できる2種登録選手として試合に出場して活躍した兄2人とは違い、まだ結果を残していない段階でのプロ契約に父や兄から反対の声もあったが、高校を通信制に変えることで退路を断ち、1年早くプロの世界へ飛び込んだ。

 だが、1年目の昨季は6試合、わずか107分の出場にとどまり、無得点。先発出場も8月18日の岡山戦(カンスタ)1試合だけだった。悔しさを持ったまま迎えた今季は、東京Vユース時代の同期生4人がトップチームに昇格。J2熊本に移籍した尊敬する先輩、元日本代表FW巻誠一郎(33)の背番号「18」を志願して受け継ぎ、下部組織出身の若手中心メンバーに切り替わったチームで開幕から4試合連続で先発出場を果たしている。

 前節・16日の千葉戦(味スタ)では試合開始から走りまくり、試合終了と同時に疲労と悔しさから過呼吸を起こして手足がしびれ、ピッチに倒れ込んだ。サポーターからの悲鳴まじりの「大輔コール」にやっと立ち上がったが、勝てない悔しさと応援してくれるサポーターへの申し訳なさから、その目は涙で濡れていた。「次は勝ちます」「次は点を取ります」「もっともっと頑張らないと…」と言い続ける2014年。勝利に手は届かなかったが、“高木家の最終兵器”がようやくプロで第一歩を踏み出した。

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2014年3月22日のニュース