×

浦和サポの願いつながる ツイッターから新応援誕生

[ 2014年3月20日 09:03 ]

 差別的な横断幕が掲げられたJ1浦和で、ある女性サポーターの「スタジアムを良くしたい」という願いがツイッターでつながり、新たな応援用タオルマフラーが誕生した。描かれたメッセージは「みんなでサッカーを楽しもう」。19日、ナビスコ杯柏戦で注文した人に配られ、評判は上々だ。

 「Football is fight together to enjoy together」。幅40センチ、長さ110センチのタオルに、英語のメッセージと性別や年齢、国籍が異なる浦和サポーターの姿がイラストで色鮮やかに描かれている。日立柏サッカー場付近で受け取った人たちは「思いが伝わる」「この絵に救われた」と口をそろえた。

 始まりは、東京都の女性「とうこ」さん(33)。2年半前から熱心な浦和サポーターだが、8日の差別的な横断幕には「その場にいたとしても、深刻な問題と考えてすぐに通報できたか、自分に確信が持てなかった」という。

 もやもやした気持ちを抱えていた時、ツイッターで、今回のイラストとメッセージを見つけ、心を打たれた。「二度と起こさないために、勇気を持って行動しよう」

 友人と協力し、作者で山口県のイラストレーター「りおた」さん(23)にフェイスブックを通じて連絡、無償使用の快諾を得た。自分でタオル業者も手配して、値段は業者への実費分2170円に。12日にツイッターで呼び掛けると問い合わせが相次ぎ、19日までに約60枚の注文が集まった。

 柏戦では、慎重を期すチーム側から、身に着けたり掲げたりすることを禁止されデビューはお預けに。それでも、とうこさんは同じタオルで通じ合う仲間とともに、大好きなチームとサッカーに大きな声援を送った。

 23日の無観客試合は自宅でテレビ観戦だが「タオルを持って応援する」と心に決めている。

続きを表示

2014年3月20日のニュース