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“聖地”国立を惜しむ声 最終戦勝利にファン笑顔「W杯に弾み」

[ 2014年3月5日 22:39 ]

改修前の東京・国立競技場で行われた最後のサッカー代表戦でニュージーランドに勝利し、横断幕を手に詰め掛けた大勢のサポーターにあいさつする日本イレブン=5日夜

キリンチャレンジカップ2014 日本4―2ニュージーランド

(3月5日 国立)
 改修される東京・国立競技場で5日、開催された最後のサッカー日本代表戦。観戦したファンは“聖地”と呼ばれ、数々の名勝負を生んだ舞台がなくなることを惜しみつつも、勝利で締めくくった日本代表に「この調子で頑張ってほしい」と声援を送った。

 6月にブラジルワールドカップ(W杯)を控えていることもあり、この日のチケットは完売。高校時代に国立でプレーしたという埼玉県坂戸市の大学1年川村岳さん(19)は「サッカー選手にとって夢の舞台。なくなるのは寂しい」と話した。

 試合直前まで降っていた雨がやんだピッチでは前半に攻撃陣が躍動し、4対2で勝利した。家族で観戦した千葉県野田市の会社員日下部友弘さん(32)は「勝てて良かった。W杯に弾みになる」と笑顔を見せた。

 日本サッカー協会によると、国立での日本代表戦は今回のニュージーランド戦で190試合目。試合後は選手らが「初デートが国立だった」「感動をありがとう」などと寄せ書きされた横断幕を持って場内を回った。

 1958年の完成以来、国立で日本代表を応援し続けた愛知県東浦町の前住職鈴木良韶さん(77)は「昔の国立はガラガラだったが今は常に満員で、代表戦も様変わりした。改修後も聖地として良い試合を見せてほしい」と感慨深そうに話した。

 国立でのJリーグ最終戦は5月6日で、他競技も含めた最後の国際試合は5月25日のラグビー香港戦。7月から全面改修に入る。

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2014年3月5日のニュース