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ザック監督 本田、香川に奮起要求「クラブにポジティブなシグナル送れ」

[ 2014年3月5日 05:44 ]

最後の国立競技場での試合へ聖火台をバックに集合写真を撮る日本代表。(前列左から)遠藤、斎藤、香川、ザッケローニ監督、長友、酒井高、清武(中列左から)伊野波、大迫、山口、細貝、青山、駒野、工藤、岡崎、豊田(後列左から)酒井宏、吉田、権田、川島、西川、森重、本田

 本田よ、香川よ、奮い立て。日本代表は5日、国立競技場でニュージーランドと国際親善試合を行う。アルベルト・ザッケローニ監督(60)は所属クラブで調子を落としているMF本田圭佑(27=ACミラン)、MF香川真司(24=マンチェスターU)に対して奮起を要求。当落線上の選手に対しては、自らを注目させるプレーを要求するなどW杯メンバー発表前の最後のテストマッチで強烈なメッセージを送った。

 ニュージーランド戦前日の公式会見。所属クラブで調子を落としている本田、香川の両エースについて聞かれたザッケローニ監督は黙っていられなかった。「あしたはプレーするチャンスがある。それぞれの監督も良いパフォーマンスを期待しているはずだ」と語り、さらに力を込めて続けた。「クラブに対しポジティブなシグナルを送るチャンスだ」。所属先での過小評価をはね返すような圧倒的なパフォーマンスを求めた。

 もちろん、両選手が置かれている現状は把握している。今季、ファーガソン氏からモイーズ監督に交代したマンチェスターUの香川に関しては「監督が交代しチームも苦戦している。その中で自分の居場所を見つけ、チームに貢献するのは決して簡単ではない」と言う。1月にACミラン入りした本田についてもかつてセリエAで活躍した両フランス代表MFプラティニ、ジダンを引き合いに出し「彼らも慣れるのに半年以上かかった。セリエAは世界でもっとも難しいリーグ。ミランも監督が代わったばかりだ」と理解を示した。

 それでも、指揮官は両エースの苦悩を、ただ手をこまねいて見ているわけにはいかなかった。W杯本大会で躍進するためにも攻撃の主軸を担う両選手の復活が不可欠。まずは十分なプレー時間を与え、試合勘を取り戻させる。そして、闘争心を呼び覚ますべく、熱い口調で奮起を促した。

 ニュージーランド戦は11年の東日本大震災により中止となった一戦。自ら“再戦”を要望したことを明かした指揮官は、ゴール前を固めて速攻を狙う相手について「ギリシャと似ている」と話した。ギリシャはW杯1次リーグで対戦する相手。国立改修前最後の代表戦は単なる親善試合ではない。仮想ギリシャは今後をも占う。だからこそ、指揮官は本田、香川ら選手に激しい言葉を送った。

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