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GK権田 ブッフォン恩師直伝“先を読む能力”で堅守磨く

[ 2014年2月25日 07:45 ]

“イタリアの名伯楽”の教えを受け、さらなる飛躍を目指すGK権田修一

14年 FC東京 GK権田修一

 Jリーグ初のイタリア人指揮官となるフィッカデンティ監督を迎えた今季のFC東京で、チーム同様にさらなる飛躍が期待されるのが、日本代表GK権田修一(24)だ。

 何よりも大きいのが、GKテクニカルアドバイザーに就任したエルネス・フルゴーニ氏(66)の存在。イタリア代表ブッフォンの育ての親で、他にもパリSGのイタリア代表シリグら多くの名守護神を育て上げたGK大国イタリアの名伯楽。この男の手にかかれば権田の飛躍もむしろ必然か。

 特徴は独特な指導法。GKで最も重要な資質について「先を読む能力」と言い切る同氏は試合で起こり得る無数の状況をシミュレーションし、練習内容に反映させている。過去、オフにイタリアまで出向いて指導を受けた経験を持つ権田も、連日の直接指導に「僕だけじゃなくてみんな急激に成長している」と日々の成果を実感。「あとはそれを試合でどう生かせるか」と自信を見せる。

 チームは昨季、ゴール前で相手選手とGKが1対1になる状況を何度もつくられた。その数は10回を超え、7回が失点につながった。攻撃側が絶対有利でGKには非がない状況ながら、その反省を生かしてフルゴーニ氏も1対1の対策練習も多く導入。権田も「そのうち半分でもセーブできれば失点は減る」と訴えた。

 山岸GKコーチも今オフにRマドリードで研修を受けた。フルゴーニ氏とのコンビは強力タッグとなる。イタリア伝統の守備が堅いサッカーを表す「カテナチオ」は、もともと「鍵を掛ける」という意味。権田がW杯イヤーの今季、文字通りFC東京のゴールに鍵を掛け、自身とチームを飛躍させる。

 ◇権田 修一(ごんだ・しゅういち)1989年(平3)3月3日、東京都出身の24歳。FC東京の下部組織から07年にトップチーム昇格。U―23日本代表で12年ロンドン五輪に出場。10年1月6日のイエメン戦でA代表デビューし、2試合4失点。1メートル87、85キロ。

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2014年2月25日のニュース