オシム氏 本田は予想以上「非常に勤勉 よく走っている」

[ 2014年1月29日 10:34 ]

カリアリ戦で移籍後初めてフル出場した本田(左)

 元日本代表監督のイビチャ・オシム氏(72)が、ACミランに移籍した本田圭佑(27)について語った。移籍してから、26日のカリアリ戦で5試合に出場。ここまでのプレーはどうか、世界最高峰の舞台で輝くためには何が足りないのか。“名将”ならではの鋭い視点で分析した。

 ミランは2点ともセットプレーだった。カリアリもよく走りアグレッシブにプレーしたが、ミランが競り合いで上回った。本田は寒いモスクワから来てすぐに活躍できるか、難しいのではないかとも思っていたが、予想以上だ。

 単なる新加入選手以上に、期待されてビッグクラブに移籍してきたわけで、そういう場合は一人で局面を打開しようと力んでしまうもの。一人で試合に勝てるのは今のところメッシ(アルゼンチン代表、バルセロナFW)だけだ。

 本田はこれまで悪くない出来というところだ。セリエAは外から見る印象よりも激しいプレーが特徴で、特に中盤の競り合いが厳しい。その中で本田は引けを取っていない。時には汚いタックルもするなど、駆け引きも見せている。

 印象的なのは本田が非常に勤勉にプレーしているということだ。勤勉というのは自分のプレー機会以外にも、チームのため、同僚のためにプレーするということ。つまりよく走っているということだ。これまでは試合ごとに波がある印象だったが、イタリアに来てからはよく走っている。瞬間的なスピードに恵まれていないのが惜しいが、カリアリ戦でも試合開始から終了まで走っていた。

 本田はイタリアの激しい中盤の攻防で競り合いにも負けないしボールを失わない。パススピードも速いところで何とかやっているのは技術力があるということだが、まだスーパースターの域には達していない。その不十分な部分を走ることによって補おうとしているように見える。評価するのはまだ早いが27歳にしては経験を積んだ選手のようなプレーをしている。

 (スポニチ本紙元日付で、本田はミランでリーダーになれる潜在力があると話したが)バロテッリを超えるのは難しいんじゃないか(笑い)。リーダーになることが目標じゃなく、チームとして機能するために、何が必要かを考えるべきだ。ここ数年のミランは、エレガントにプレーすることが目標のようになって、ロビーニョらを補強してきた。しかし必要なのは積極的に汗をかこうとするタイプじゃないか。そういう意味で、本田はよくやっている。

 ガットゥーゾ(ミランOBで元イタリア代表)より攻撃に絡むことのできるエシエン(チェルシーから移籍が決まったガーナ代表MF)の加入は理想的だ。これまでのミランに欠けていた穴を文字通り補充する補強になる。今はまだ本田よりもエシエンの方がビッグネームだが、エシエンが本田ら攻撃陣のために汗をかいてくれるようになれば、ミランの中盤はもっとコレクティブ(集団として息の合った)に組織的に機能するだろう。

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