×

リオ五輪へ不安…U21代表 イラクに敗れ8強止まり

[ 2014年1月22日 05:30 ]

イラクに敗れ、スタンドに頭を下げる(手前から)金森、荒野、川口、中島ら日本代表イレブン

 U―22アジア選手権(オマーン)に出場したU―21日本代表は20日(日本時間21日)、準々決勝でイラクに0―1で競り負けた。16年に同じ方式で行われるリオデジャネイロ五輪予選へ向けてシミュレーションとなった大会で、手倉森誠監督(46)率いるチームは五輪予選の際に出場権獲得に必要な準々決勝突破という最低限の結果を残すことはできなかった。チームは21日、マスカット空港を出発して帰国の途に就いた。

【試合結果 U21日本代表メンバー】

 山中のFKがはね返されると無情にもホイッスルが鳴った。金森は足元に転がるボールを力任せに蹴り上げた。初優勝を目指して臨んだこの大会。初采配を振った手倉森監督は「就任して2週間でタイトルが獲れるほど甘くないということを、思い知らされた。残念です」と肩を落とした。

 昨年のU―20W杯4強で、日本より1歳上のU―22世代を含めて大会に臨んできたイラク。A代表経験者を大量にそろえた相手に前半は押し込まれた。ロスタイムにFW鈴木が放ったシュートがようやくチーム1本目。指揮官は「攻撃に来たイラクは想像以上にパワーがあった」と振り返った。後半は攻勢に転じる時間帯もあったが、0―0の後半39分、粘りの守備も決壊。20本近いシュートを放たれた末にFWカラフに決勝弾を許した。

 重い1敗となった。16年に同じ中東で行われる、この大会の第2回大会がリオデジャネイロ五輪最終予選となる。アジアの出場枠が12年ロンドン五輪と同じ3・5に設定された場合、準々決勝突破は本大会出場の最低条件。予行演習でノルマをクリアできず「準々決勝を抜けられなかったことは課題になった」と指揮官は悔しさをかみしめた。

 ただ、今大会のメンバー選考は協会主導で行われたものでバーゼル(スイス)のFW久保や川崎FのMF大島ら“主力級”を故障などで欠いた。招集された選手もクラブで出番を得られていない選手が多く試合勘の欠如を露呈した。3月下旬に行われる短期合宿では手倉森監督が選手選考から手がけることになり、今季からはU―22選抜がJ3に参戦するため、候補選手のプレー機会も増える見込み。「この悔しさを財産にしたい」と強調した指揮官。帰国後、Jリーグのキャンプ視察で再スタートを切る。

続きを表示

2014年1月22日のニュース