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INAC 史上初の4冠へ王手!!伊賀に苦戦も3発で逆転勝利

[ 2013年12月22日 05:30 ]

<INAC神戸―伊賀>後半、2点目のゴールが決まり喜ぶ澤(左端)、川澄(右端)らINAC神戸イレブン

 皇后杯全日本女子サッカー選手権の準決勝2試合が21日、さいたま市のNACK5スタジアムで行われ、4連覇を狙うINAC神戸が伊賀を3―2で下して決勝進出を決めた。今季はなでしこリーグ、同リーグ杯、国際女子クラブ選手権を制しており、史上初の4冠に王手をかけた。岡山湯郷を破った新潟との決勝は23日にNACK5スタジアムで行われる。

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 試合終了の瞬間、INAC神戸イレブンに浮かんだのは安どの表情だった。MF澤は「準決勝なので簡単な試合はないと思っていた。みんなの力で決勝に進めてホッとしている」と息をついた。史上初の4冠へ。そして80年から86年まで7連覇を果たした清水第八SC以来となる大会4連覇に苦しみながらも王手をかけ、胸をなで下ろした。

 今大会は3回戦から出場し、いきなり愛媛FCを10―0で撃破。準々決勝では吉備国際大に7―0と圧倒的な攻撃力で勝ち進んできた。しかし、この日は前半を0―0で終えると、後半13分には先制を許す苦しい展開。澤が「時間はあるから落ち着いていこう」とチームメートに声を掛け、同23分に高瀬、さらに4分後にゴーベル・ヤネズの得点で逆転したが、同41分にはGK海堀のミスを突かれて追いつかれた。なでしこジャパンでも経験豊富な澤が「延長戦が頭をよぎりました」と覚悟せざるを得ないほど、相手の粘り強い守備とカウンターに手を焼いた。

 それでも地力で上回った。2―2の後半43分、ゴール前でゴーベル・ヤネズのパスを受けた池笑然(チソヨン)が右足で決勝点。中盤でバランスを取ることに徹した澤は「後ろから見ていて頼もしかった」と勝利をたぐり寄せた前線の仲間を持ち上げた。

 決勝は中1日で行われる超過密日程だが、最大限の準備で臨む。選手は試合直後、スタジアム内で温水と冷水に交互に入る交代浴をして疲労を抜いた。22日には都内で約1時間程度の練習を予定。澤は「気持ちもリラックスして臨みたいですね。いい試合をして4冠を飾りたい」と今季最後の一戦を見据えた。一年間の全タイトルを獲得する“グランドスラム”の快挙はすぐそこだ。

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2013年12月22日のニュース