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ミラン 本田の肖像権を放棄 “戦力として評価”強調

[ 2013年12月14日 07:41 ]

ミラノの公式ショップに飾られた「HONDA 10」のACミランのレプリカユニホーム

 ACミランのアドリアーノ・ガリアーニ副会長(69)は13日、来年1月にCSKAモスクワからの獲得を発表した日本代表MF本田圭佑(27)に関し、クラブ側に肖像権がないことを明らかにした。地元メディアでアジア市場開拓に向けたビジネスの側面が強調される本田との契約に関し、肖像権放棄を公表することで純粋に戦力として評価した上での獲得だったことを強調。本田は30日にミラノ入りし、1月3日の正式加入に備える。

 ACミランのガリアーニ副会長が、本田との契約内容の一端を披露した。13日にリーグの会合があったミラノで、報道陣に「本田との契約は3年半だが契約金(年俸)については話さない。クラブは競技上の権利のみを有する」と説明。競技以外の権利、つまり本田の肖像権はクラブが保有せず、選手側に100%与えたことを明かした。

 ミランが肖像権を要求しなかったのは、本田を“金のなる木”として見ていない証明といえる。肖像権はクラブ側が保有するのが一般的で、人気選手になればCMやグッズ販売などで莫大(ばくだい)な収入を生む。昨シーズン開幕前に赤字を縮小するためスウェーデン代表FWイブラヒモビッチら主力選手を放出するなど経営的には厳しい中で、本田で“金儲(もう)け”をもくろんだならば、100%とは言わなくても一定の割合の肖像権を要求したはず。クラブ関係者は本紙取材に「選手から権利を買うことに興味はない。本田がよく練習し、サッカーの上で活躍することだけを願っている」と話し、一部報道であった「商業目的での獲得」を否定。純粋に選手として評価していると説明した。

 それでも本田人気は早くもヒートアップ。ミラノ市内のクラブ公式ショップでは「HONDA」の名前が入った背番号10のユニホームが飾られ、店員は「3カ月前から“本田の名前を入れて”と注文してくるお客さんは結構いた」と証言する。

 ガリアーニ副会長は「本田はチームが練習を再開する30日にミラノに来る」と合流日を明言した上で「背番号10については選手から希望があったのでかなえた」と明かした。「活躍してくれることを望んでいる」とリーグ9位から浮上するため、“戦力”としての本田に大きな期待を寄せた。

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