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川又で最終戦締めた!新潟 記録ずくめシーズン7位で終了

[ 2013年12月8日 05:30 ]

名古屋戦で果敢にゴールを狙にいく新潟FW川又(右)

J1最終節 新潟2―0名古屋

(12月7日 東北電ス)
 新潟が記録ずくめのシーズンを終えた。リーグ最終戦のホーム名古屋戦に2―0で勝利。5連勝、ホーム9連勝とJ1での記録を更新し、勝ち点も過去最多の55として7位で今季を終了した。後半20分に先制ゴールを決めたFW川又堅碁(24)は、大久保嘉人(31=川崎F)の26得点に及ばず得点ランキング2位だったが、23得点はクラブ史上最多ゴールだった。
【試合結果 J1順位表 得点ランキング】

 こわもての柳下正明監督の表情も緩ませる、記録ずくめの1年を象徴する試合だった。「非常にいいゲームができた。1年間の成長が見られた」。泥臭く、諦めず、走りきる。新潟らしさを最後まで体現した3試合連続の完封勝利。常に課題を口にしてきた指揮官を満足させるほど、チームは成熟した。

 前半こそゴールを奪えなかったが、主導権を握る時間は長かった。後半20分、ペナルティーエリア付近で相手DFに当たったこぼれ球。川又が反転しながら、迷わずに左足を振り抜いた。「今週、シュート練習をやっていたのと同じ形だった」。23得点のストライカーらしい、見事な先制ゴールだった。

 試合前で首位・大久保と4点差。得点王には最低で4得点が必要だったが、後半38分にはMF田中亜のパスを、シュートできる状況にもかかわらず「亜土夢にパスを出した方がゴールの確率が高い」と瞬時に判断。再び田中亜にパスを戻し、試合を決定づけるダメ押しゴールをアシストした。

 シーズン終盤から得点王を公言してきた川又は「正直、打ちたかった。でも、チームが勝てればいいので」と悔しさものぞかせた。タイトルより勝利を優先させたプレーを「2位じゃこの先、記憶に残らない。得点王という称号がないと誰も覚えていないと思う」と振り返ったが、指揮官はそんな川又を絶賛した。

 「ゴール前で非常に危険な選手になった。あとは中盤の動きを覚えていけば、本当にいいストライカーになる」と柳下監督。苦言ばかり言われてきた指揮官の評価に応えるように、川又も「来年は(得点王を)実現して名を刻みたい」と、さらなる飛躍を誓った。

 試合後のセレモニーで柳下監督はサポーターに「来シーズン、もっと練習して、もっと強いチームにしたい。3カ月でワクワクするゲームをお見せすることができるでしょう。楽しみに待っていてください」と話した。抱負ではなく、手応え。来季を本気で期待させる内容で、アルビが今季を締めくくった。

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2013年12月8日のニュース