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ザックジャパン 同組全てW杯優勝国“超死の組”の可能性も…

[ 2013年12月5日 05:30 ]

会見での質問に答えるFIFAのブラッター会長

 14年W杯ブラジル大会の1次リーグで、ザックジャパンが優勝経験のある3チームと同組となる可能性が出てきた。FIFAは3日、1次L組み合わせの抽選方法を発表。日本を含むアジア勢は北中米カリブ海勢と同じ第3ポット(P)に入った。第4Pのシード国以外の欧州9チームのうち1チームが無作為に選ばれて第2Pに入ることが決定し、この1チームが入った組が“死の組”となる可能性が高くなった。抽選会は6日午後1時(日本時間7日午前1時)から行われる。

【W杯抽選組み分けポット】

 ブラジルのサルバドル北部コスタドサウイペで開かれた組織委員会で、1次リーグの行方を大きく左右する重要な決定が下された。抽選会で注目されていたのは、第4Pとなったシード国以外の欧州9チーム。ポットの枠が8チームのため、1チームが南米、アフリカと同じ第2Pに回るというのは予想の範囲だった。

 しかし“想定外”だったのは決め方だった。大方の予想では10月のFIFAランクで欧州最下位のフランスが第2Pに入るとみられていたが、組織委員会の決定は1チームを無作為に決めるというもの。FIFAのバルク事務局長も「一見、分かりづらいのは認める」という方法で“ジョーカー”となる1チームを決定。それによって不確定要素が高まり、過去にない“超死の組”が誕生する可能性が出てきた。

 「コンフェデ杯はくじ運が良くなかった」と語った日本代表のザッケローニ監督にとって、さらに運が悪いシナリオはこうだ。まず第4Pの9チームから抽選でイングランドが第2Pに移ることが決定。その場合、欧州の3チームが同じ組になるのを避けるため、第1Pの南米勢4チームのいずれかと同組になる。第1Pがブラジルかアルゼンチンかウルグアイ、さらに第4Pがイタリアかフランスになれば、日本以外は優勝経験国という史上初の組み合わせが誕生する。

 06年ドイツ大会は、シード外の欧州勢でFIFAランクが最も低かったセルビア・モンテネグロが他のグループに移り、シードの南米勢と同組になった。今回はランキングに関係なく抽選で選ぶことになった背景について、英紙ガーディアンは「フランス人のUEFAプラティニ会長の関与が背景にあるとみられる」と報道。これが事実ならFIFAランクで欧州最下位の母国が不利にならないよう政治的に働きかけたことになる。

 ザッケローニ監督は「今まで対戦した相手とはやりたくない」と未対戦国と同組となることを熱望していたが、まずは欧州の“ジョーカー”を避けることが1次リーグ突破に向けた最初の関門となりそうだ。

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2013年12月5日のニュース