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本田 モスクワ惜別弾!敗戦も地元メディアから感謝の嵐

[ 2013年11月29日 05:30 ]

バイエルン・ミュンヘン戦の後半、競り合うCSKAモスクワの本田(左)

 欧州CL1次リーグは27日に各地で行われ、CSKAモスクワ(ロシア)の日本代表MF本田圭佑 (27)はホームでバイエルン・ミュンヘン(ドイツ)と対戦し、1―3で敗れながらも後半17分にPKを決めた。今冬のACミラン(イタリア)移籍が決定している本田にとっては、ホームで行われる最後の試合で惜別弾。欧州CLでは日本人単独最多の通算3点目を挙げるなど全力プレーを続け、辛口な地元メディアからも称えられた。

【欧州CL動画 D組順位表】

 本田がホームに別れを告げた。ロシアリーグに参戦した10年1月から4年間、主戦場としてきたアレナ・ヒムキで最後の試合。2点を追う後半17分に得たPKだった。本田は真っ白な息を一つ吐いて助走を始めるとGKの逆を突いて左下にボールを突き刺した。欧州CL通算3得点目は日本人最多。それでも喜びもせず、ボールを抱きかかえてセンターサークルへ戻った。既に1次リーグ敗退が決まっていた中、昨季CL王者を相手に前半17分に先制を許すなど苦しい展開。後半2分に相手GKと1対1になりながらシュートのタイミングを逃すなど再三の逸機で不完全燃焼な内容だったがチームに君臨してきた司令塔は最後まで勝利を目指して戦った。

 今冬のACミラン移籍が決まっている中、ミラノでの新居が決定したことも判明した。チームメートが多く住むという高級住宅地。新しい環境に適応するための準備は着々と進んでいる。それでも今はまだCSKAモスクワの一員だ。そんなプロフェッショナルな姿勢に、地元メディアも好意的な見解を示した。

 10月23日の欧州CLバイエルンM戦で決定機を外した際は「本田が(相手に)勝利をプレゼントした」という厳しい論調が飛び交ったが、この日の試合から一夜明けたロシア・スポーツエクスプレス紙は「本田のさよならツアー」という見出しで報道。「寒い夜に試合を見に来たファンは“本田のラストゲームで彼のゴールを見たんだ”と言うことができる」。惜別のPK弾に大きな価値を見いだした。

 また同紙はクラブOBで元ロシア代表MFヤノフスキー氏の評論も掲載した。見出しは「本田の代役を見つけるのは難しい」。同氏は1次リーグ敗退が決定しているにもかかわらず、全力でプレーした本田を「最善を尽くしてくれた。ファンは彼に感謝すべきだ。間違いなく彼は、CSKAモスクワに利益をもたらしてくれた」と絶賛した。

 4年間でリーグ制覇、2度のロシア杯、ロシアスーパー杯と4つのタイトルをもたらした。試合後にゴール裏の客席に向かって手を叩いた本田は地元ファンと別れを惜しんでいるようだった。

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