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サンパウロのW杯競技場で事故、2人死亡 開幕戦舞台で影響懸念

[ 2013年11月28日 05:50 ]

建設作業中にクレーンが倒れ、一部が損壊したサンパウロのイタケロン競技場

 来年のサッカー・ワールドカップ(W杯)ブラジル大会で開幕戦の舞台となる予定のサンパウロのイタケロン競技場で27日、建設作業中のクレーンが倒れて競技場の一部が大きく損壊、2人が死亡した。

 ブラジルでは各地のW杯会場の建設工事が大幅に遅れ、同競技場でも突貫工事が行われていたため、事故につながった可能性がある。この日の事故で開催準備がさらに遅れる事態が懸念される。

 クレーンは競技場の東側で屋根の建材をつり上げる作業中だった。倒れた後に、より大きな構造物が崩れ落ち、観客席の一部や外壁が壊れた。

 国際サッカー連盟(FIFA)の規定では、同競技場は今年中に完成させることになっている。建設会社は近く工事を再開させる方針だが、作業員の労働組合の関係者は、原因調査のため工事は最長で1カ月程度中断されるとの見通しを示した。

 同競技場では、来年6月12日に行われる開幕戦と、準決勝など計6試合が予定されている。

 ブラジルのW杯開催予定地では昨年に首都ブラジリア、今年3月にはマナウスの競技場で作業員が死亡する事故が発生。同月にはリオデジャネイロの競技場が大雨で水浸しとなってFIFAの検査ができなくなるなど、トラブルが続いている。(共同)

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2013年11月28日のニュース