引退試合飾った！吉田　故松田さんに捧ぐ有終弾

＜神戸・熊本＞場内を一周してサポーターに別れを告げる吉田

　Ｊ２最終節が２４日、各地で行われ、ホームで熊本と対戦した神戸は現役を引退するＦＷ吉田孝行（３６）のゴールなどで３―０で勝利。優勝を決めているＧ大阪は主力不在で群馬とのアウェー戦を引き分けた。

【試合結果 Ｊ２順位表】

　山あり谷ありの１９年のプロ生活の最後の最後にサッカーの神が舞い降りた。引退試合の吉田は後半２２分から出場。ケガの影響からかミスもあった中で迎えた後半ロスタイム２分だった。完全にＤＦの裏に抜けたポポから優しいパスがプレゼントされると、左足で合わせゴールへと流し込んだ。

　直後に取りだしたのは「３」と書かれたヘアバンド。同級生でチームメートだった故・松田直樹さん（享年３４）への思いを込めたパフォーマンスだった。「ゴールした時にしかやらないと決めていた。いつも一緒に戦っているつもりですから」。現役最後の得点を友とともに喜んだ。横浜フリューゲルスでプロ生活をはじめクラブ消滅を経験。その後もクラブを渡り歩く中、最後は地元・神戸で選手生活を終えた。今後は指導者としてピッチに戻るつもりだ。

　この日も１万８７５６人がノエスタに駆けつけた。クラブは今季から兵庫県全４１自治体から支援を受ける体制を整えるなどし、本拠地で平均１万１０００人以上の動員を確保した。Ｊ１復帰する来季、さらなる地元密着を推し進め常勝クラブを作り上げる。