柿谷 笑顔なきVアシスト!奇跡の大逆転優勝あきらめず

[ 2013年11月24日 05:30 ]

<C大阪・広島>後半7分、自身のアシストでゴールを決めたシンプリシオ(左)と抱き合って喜ぶ柿谷

J1第32節 C大阪1-0広島

(11月23日 金鳥スタ)
 会心アシストでも、快勝劇でも、逆転Vの灯は遠のいていく。5位のC大阪はホームで3位広島に1―0と勝利。FW柿谷曜一朗(23)が決勝点をアシストし、勝ち点を56に伸ばしたものの、首位横浜が同62とし、残り2試合での逆転は難しくなった。2位浦和、4位鹿島も敗れ、次節30日にも横浜の9年ぶりのリーグ優勝が決まる。

 代表帰りのエースが魅せた。0-0で迎えた後半7分、DF丸橋からのパスを受けた柿谷が、DF陣を引き寄せながら一瞬のスキを突いて右足でスルーパスを送る。「狙い通りっていったら狙い通り」。相手GKと1対1になったシンプリシオが、これをダイレクトで流し込み先制。絶妙なアシストから生まれた決勝弾に、金鳥スタジアム史上最多となる1万7489人の観衆が一気にわいた。

 試合後の取材エリア。「疲れはないか?」と報道陣に問われると「早く帰って寝たいです」とジョークで返して笑いを誘った。19日のベルギー戦で1得点1アシストを挙げ、21日の早朝に欧州遠征から帰国。長距離移動と厳しい日程に疲労がないといえば嘘になる。ただ、そんな状態でも「時差ボケがあるとか関係ない」と自らに一切の甘えを許さなかった。

 そして、広島の猛攻を完封でしのいだ守備陣の奮起も見逃せない。前半41分にはDF藤本が左足を痛め負傷退場。代わりに入ったDF茂庭が遜色ない働きを見せれば、藤本に代わってキャプテンマークを巻いた日本代表MF山口は危険なエリアで体を張った。ザックジャパンでも存在感を高めている背番号6には、視察に訪れたサッカー協会の原技術委員長も「(代表で)ひとつ自信をつけたんじゃないか」と成長ぶりに目を細めた。

 チームは連勝を飾り4位に浮上。だが、首位横浜も勝ったため勝ち点6差は変わらず、残り2試合で連勝し、そして横浜が連敗しなければ逆転優勝の可能性は生まれてこない。「僕らは勝たないと優勝できない。残り2試合も勝ち点3を取るだけ」。絶望的な状況に追い込まれても、天才FWは奇跡を信じて前を向いた。

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